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ゲンティアナ(エンツィアン)

to Col-Clappier/クラピエ峠へ
 ・・・鮮やかな空色のエリツィアンを見つけました。こういったすばらしい花が出迎えてくれるので、アルプスっていいですね・・・ 【
●峠のDBへ

ハンニバルの進軍状況 クラピエ峠はあの方向です。もう標高差はあまりないのですが・・・。この峠のイタリア側への下り道は猛烈そうです。が、数万人の軍隊の偵察隊は、すぐ脇の容易な道を見つけられた気がするのです


 すばらしい空色だと思いませんか?これだけ鮮やかな色に出会えたのははじめてです。すぐ隣には濃い青もあります。誰にも見られないで、散ってしまうこともあるのでしょうね。・・・まだ僕たちは野生のエーデルワイスの花を見たことがないのです。このあたり2400mを少し越えた標高。あってもいいはずなのですが。

 周囲で出会えた、各種の色の花を一覧にしてみました。モン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)の小見晴台でもまとめてみたのですが、ここの花たちは、それ以上にすばらしいのです。

山岳ツーリングの世界のkondoさんからも、この空色のエンツィアンは見たことがない、珍しいものなのか皆さんのご意見を伺いたいとのことでした。・・・頑張れば見られるのか、極めて稀で運次第なのか・・・(花の名前を教えていただき追記しました。ありがとうございます。)>【●花の図鑑へ


【203.jpg:こんな鮮やかな空色ははじめて。Gentiana acaule p.18ゲンティアナ(エンツィアン)リンドウ科リンドウ属。色違いの濃い青も】


【2d5.jpg:青色:ゲンティアナ(エンツィアン)にもいろいろ種類が】
【kondoさんから:左から1,4=Gentiana vernaスプリングエンツィアン(春リンドウ,学名ゲンティアナ・ヴェルナ)ないしはその仲間です。左から2,3,5=Gentiana kochianaコッホエンツィアン(学名ゲンティアナ・コキアナ=ゲンティアナ・アカウリス)。ヨーロッパアルプスの3大名花のひとつブラワーエンツィアン(青リンドウ)に近い種類です。Gentiana acauleとも呼ばれます。】



【1a5.jpg:黄色:左=Gagee-de-Liottard,p44ユリ科ガゲア属。右=マメ科ミヤコグサ属】


【146.jpg:ピンク:左から1=Trifolium/Papilionacees(p142),3=プリムラPrimulaces(p156)】
【kondoさんから:左から1,2=どちらもマメ科シャジクソウ属のようです。1はシャジクソウの仲間(学名トリフォリウム・アルピヌム種ないしはそれに近いもの),2はシロツメクサの仲間に見えます。 学名の Trifoliumは3枚の(=Tri)小葉(=foliole) を持つところから由来しているようですが,4枚以上の小葉を持つ種類もあります。左から3=苔のように生えることからモスチャンピオンと呼ばれる,ナデシコ科マンテマ属の植物(学名シレネ・アカウリス)に近い仲間のようです。左から4=アルペンスノーベルと呼ばれる,サクラソウ科ソルダネラ属の花(学名ソルダネラ・アルピナ)のようです。】



【1a2.jpg:他:左から1=糞のなかから出てきたキノコ?,2=コケモモのような,3=?,4=Cocrete-Violette(p240),5=?】
【kondoさんから:左から4=ゴマノハグサ科バルツィア属の花(学名バルツィア・アルピナ)ないしはその仲間?。左から5=キンポウゲ科オキナグサ属の花のようです。写真からもわかりますが,これから花びら状の萼片が落ちて中に見える花柱(もと雌しべの部分)が伸びて,直立した茎の先に翁の白髪のように綿毛をつけます。 】




 もう少し上に行き、クラピエの峠を見ようとしますが、高原状態が続き見晴らすことができません。登山道の周辺の湿原に写るDent-d'Ambinを写したり、まわりの山々をゆっくりと見て、ここを引き上げることにします。

 
【2a1/293.jpg:湿原の水に写るDent-d'Ambin(3372m)】


【244.jpg:Roche-d'Etache(3083m)、右Pnte-de-Bellecombe山(2755m)。】


【255.jpg:左からSignal-Du-Petit-Mont-Cenis(3162m)、雲の間に=Droset(2917m)、右にMt.Giusalet(3313m)】


 Dent-d'Ambinの印象的な山と別れ、約500m下のプティ・モン・スニ小屋、モン・スニ湖に向かって下ります。快晴の日曜日、小屋や湖周辺は家族ずれのデイ・キャンパーたちがお弁当の最中です。マウンテンバイクに幼児を乗せての若い夫婦・・・奥さんはバテ気味ですが・・・でも笑顔で手を振ってくれます。
(この付近で・・・今回の旅ではじめて・・・多分日本からのハイカー?と思われる若いカップルとすれ違いました。東洋系の人たちは、あまり旅先で互いに挨拶しないんですね・・・意識はしていても。・・・2002.6.23の昼頃のことです。もしこの記事をお読みでしたら「こんにちは、はじめまして」)


【2c7.jpg:プチ・モン・スニ小屋、モンスニ湖方面を見ながら下る】


【344.jpg:この悪路をマウンテンバイクで登ってくる親子連れ。さすがに奥さんはフウ・フウ・・でも明るい】

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Elephants

●ハンニバルと象はこの「クラピエ峠」(推定)を進軍したか?

 −− ポリビオス(BC200-BC118)の記述による。「」は推定の地名 −−
 ●前のポイント「アンバン渓谷〜プティ・モンスニ峠」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「Po川上流平地」





より大きな地図で 2002Travel-Root-Point を表示
 紀元前218年秋「ハンニバルと象がこのクラピエ峠を越えた」とする推定もあります。(トラヴェルセッテ峠に次いで有力な峠と言われています。

 たしかにこの峠のイタリアの下りはグラフのように急激で、この難しさがハンニバル軍に 約1万人の死者(歩兵9千,騎兵9百,象3頭と推定:kitamura)を出したのではと推測しているようです。

 しかし、
 ・Mapで、緑実線の推定ルートを行軍したのだとすると、分岐(海抜約2000m)で、北東のルート(緑点線)を取ると、プティ・モン・スニ峠(2182m)、Susaスーザへのなだらかな下り道があります。もし偵察隊がここを見逃して通過したとしても、数万人の軍は峠通過の直前に、この周囲で2-3日の休養を取りました。さらに先頭が峠を下りだして、難しい道だと分かって峠にキャンプを張った時点でも、北にむかうなだらかな傾斜の峠道を見つけることはできたでのではないでしょうか。

 ・このプティ・モン・スニの峠道は、モン・スニ峠のバイパスの道で、古代ローマの以前からも峠道があった可能性があります。

 ・この峠に来るまでに、大きな襲撃を2度受けたのですが、「ローヌ川〜イゼール川〜アルク川」のルート」(現在Valence〜Grenoble〜Modaneの高速道路のルート)は比較的見晴の良い谷で、奇襲されるような狭まった渓谷は見当たりません。
 (一応、アルク川からこのクラピエ峠へ入ってくるBramansからのAmbin渓谷にも、帰り道に寄ってみましたが)

このような点から、ハンニバルは、トラヴェルセッテ峠か、アニュエル峠を通過し、大雪による大量の凍死者を出したと推測します。



【Traversette峠と、クラピエ峠の
「地形の勾配」】
●クリックで拡大します
  
  【黒実線:峠前後5kmの川に沿ったルートと高度。】・・・●クリックで拡大します

  
  【緑実線:推定ルートと、緑点線:すぐ隣接の小モン・スニ峠を通過すると容易に下れる。】

 ●前のポイント「アンバン渓谷〜プティ・モンスニ峠」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「Po川上流平地」
・・・皆さんの想定、推測情報などありましたらお願いしますハンニバル応援

参考資料:
 この記載情報はポリビオス(BC200-118)の記述による。これをもとにルートを推定・解説している本は以下のものである。
 ・Gavin de Beerギャヴィン・デ・ビーア 『ALPS and ELEPHANTSハンニバルの象』時任生子訳:博品社(G-page)
 ・John Prevasジョン・プレヴァス『ハンニバル アルプス越えの謎を解く』村上温夫:白水社(J-page)
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<マドレーヌ峠の確認と、ベッサンの村を再訪します・・・・・>
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