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【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
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Dent-d'Ambin(3372m)

Petit Mont Cenis プティ・モン・スニ小屋へ
 ・・・Dent-d'Ambin(3372m)は「Dent歯」というより、神の住む「王冠」?・・・【
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ハンニバルの進軍状況 プティ・モン・スニ峠への道を。そして小屋付近から尾根に登っていきます。ここは大分水嶺・・・周りの雪山、どこもすばらしい眺めです。

 モン・スニ峠から、プティ・モン・スニ峠への未舗装の道に入ります。この道、すれ違うのがやっとのダムサイトの山道。遠方に対向車がくるかを確認し、どこですれ違うかを気にしながら、かつ、道の石、わだち、水溜りを気にしながらなので・・・レンタカーだから走ってしまいますが、皆さんの高級自家用車はやめたほうがいいのでは?。

 ダム湖を越えたあたりで、廃屋のような風情のある石の家が2-3軒、牛を飼うおじさんたちは、朝夕のかわいい牛の世話で忙しそうにしていました。初日、ここまで来て引き上げました。 翌朝、ここからさらに奥まで車で行こうとしましたが、ちょっと走ったところで断念します。雨で土が流れ、石がボディをこすりそうなほど。いくらレンタカーとはいえ、歩きましょう。


【043.jpg:モン・スニ湖の南側から。湖の対岸に、左Pnte-De-Ronce山(3612m)、右Mt.Lamet山(3504m)が雲の間に。】


【334.jpg:石を積み上げた建物は、放牧の納屋・避難小屋。今、農夫は車で通うため、ほとんど住んでいないように見える】


【011.jpg:南西、プチ・モン・スニ小屋方面を見る。正面の三角の山はRoche-d'Etache(3083m)。左手の雪山はDroset(2917m)】


【118.jpg:湖からしばらく行ったところから、悪路になる。駐車し歩き始める】


 2kmほどでプティ・モン・スニ小屋が見え始めます。ゆったり草をはむ牛のむこうに、プティ・モン・スニの峠へいくジープや、MTBマウンテンバイクなども見えます。周囲の山は朝の霞でか、それほどクリアには見えません。僕達はここからDroset山(2917m)方面にのぼり、プティ・モン・スニ峠とクラピエ峠の周囲を見下ろしたいと思います。あの高圧線を目指して登りましょう。


【131.jpg:プチ・モン・スニ小屋の分岐点から。左端の小山のむこうがPetit-mont-cenisプチ・モン・スニ峠(2182m)、岩肌の山はPnte-de-Bellecombe(2755m)】


【145.jpg:Ref.Petit-mont-cenisプチ・モン・スニ小屋が、左端遠方に見える】


【161.jpg:Clappierクラピエ峠方面、高圧線方面に上り始める。Droset(2917m)の雪渓の水が湖に向かってしぶきを上げている】



 雪渓の水がモン・スニのダム湖にむかって流れる登山道。新緑の草と花の道です。登るにつれ、峠の位置がはっきりし、周囲の山の雲が切れ、かなり明るくなってきます。

 この高圧線、イタリア国境にあるちいさな発電施設からの送電線でしょう。フランスは第二次大戦でこのダムの6/7の水利権を持ち、今歩いている地中に発電のための水導管を敷設。モダーヌ近くのVillarodinまで、直線約15kmものトンネルを引いているのです。イタリアに向かうべき水が、人為的にフランス側に流される。国境の水争いの元ではないのでしょうか?


【171.jpg:登りの途中から見る、Petit-mont-cenisプチ・モン・スニ峠(2182m)=一番低い場所。すぐ右の岩肌がPnte-de-Bellecombe山(2755m)。さらに右にSignal-Du-Petit-Mont-Cenis(3162m)が雲の間から見え出す】


【1a7.jpg:高圧線と、右にSignal-Du-Petit-Mont-Cenis(3162m)】


 尾根を越えました。ここはヨーロッパ・アルプスの大分水嶺です。ちょっと下方に小さな池があり、張り出しているため見えませんが、その下にクラピエ峠のSavine池からの渓流が流れているはずです。正面の三角形のRoche-d'Etache山(3083m)は、歩き始めから見えていたのですが、この場所に来て、左にDent-d'Ambin(3372m)と、その間にある真っ白な雪渓が光って目に飛び込みます。

国境線と分水嶺
【赤の点線は地形上の分水嶺。今居るのは、モンスニのダム湖から南西
にあるプチ・モン・スニ峠(2182m)の南。
ブラマンスからクラピエへのルート脇】

 今僕たちは、右地図のモンスニ・ダム湖の南西、Pit.Mt.Cenisプチモンスニ峠のすぐ南にいます。ハンニバルの大軍がもしこのBramansブラマン村〜 Maurienneモーリエンヌ渓谷ルートを登ってきたとすると、この下を通り左のクラピエ峠(2477m)の方向に進んでいったはずです。

 でも明らかに変だと思いませんか? あのすぐ下にあるPit.Mt.Cenisプチモンスニ峠(2182m)と、そこへの分岐までの高度差は約200mしかありません。複数いるはずの斥候はなだらかにスーザ方面に下る道を見つけられるはずです。

 クラピエ峠までのルート(渓谷の線)は、ほぼ分水嶺(赤の点線)に沿って南側を行く道ですから、万一濃霧などで見つけられなかったとしても、3万以上の兵の何人かは気づくはずです。

 さらには、この峠周囲で2-3日のキャンプを張り休養を取ったわけですから絶対誰かは気づくでしょう。先頭が峠を下りだし、難しい道だと分かった以降でさえ、北に向かうなだらかな傾斜の、僕たちが登ってきた道を見つけることは容易だからです。
−−−

 あ、Dent-d'Ambinの頂上のトンガリ・・・まさに王様の冠です。伝説のあるところには、神さまが特徴のある形の「自然」を作ってくれますね。あのモン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)山の、斜めに切リ取った形の山も印象的でしたが。「この峠道は、残念ながらハンニバルの通過峠道ではないだろう・・・」と思いながらも、あの神秘的な山の形を見ると、「王のための場所ではないか?」と感じてしまいます。


【1c7.jpg:高圧線を越え、ポー川域とローヌ川域の大分水嶺から見る。右端プチ・モン・スニ峠方面。正面Roche-d'Etache(3083m)、左Dent-d'Ambin(3372m)】


【229.jpg:右からRoche-d'Etache(3083m)、Dent-d'Ambin(3372m)、低い位置Col-Clappier(2477m)、左Mt.Giusalet(3313m)】

 
【234/236.jpg:Dent-d'Ambin(3372m)の「歯」というより「王冠」が雪山の上に見える】



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Elephants

●ハンニバルと象はこの「Ambinアンバン渓谷〜Petit Mont Cenis〜」(推定)を進軍したか?

 −− ポリビオス(BC200-BC118)の記述による。「」は推定の地名 −−
 ●前のポイント「モーリエンヌ渓谷〜ブラマン」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「クラピエ峠へ」




 紀元前218年秋、ハンニバルと象がこの「Maurienneモーリエンヌ渓谷〜Bramansブラマン〜Clappierクラピエ峠 または モンスニ峠を越えた」とする推定もあります。
(トラヴェルセッテ峠のルートに次いで有力な峠と言われています。


 【緑実線:クラピエ峠を通過する推定ルート】

 が、ここまでのイゼール川〜アルク川のルートは谷も広く、数万人のカルタゴ軍を待ち伏せし、岩を落とし奇襲できるような狭まった地形の渓谷は見当たりません。
また、この先、イタリアに向かっての峠道も、クラピエ峠でなくプティ・モンスニ峠を越える可能性が高いため、展望・峠の急な下りでの大量死者にも結びつかないような気がします。

・・・皆さんの想定、推測情報などありましたらお願いしますハンニバル応援

参考資料:
 この記載情報はポリビオス(BC200-118)の記述による。これをもとにルートを推定・解説している本は以下のものである。
 ・Gavin de Beerギャヴィン・デ・ビーア 『ALPS and ELEPHANTSハンニバルの象』時任生子訳:博品社(G-page)
 ・John Prevasジョン・プレヴァス『ハンニバル アルプス越えの謎を解く』村上温夫:白水社(J-page)
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モンスニ峠付近のホテル検索
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