ヨーロッパ アルプス 峠ドライブ紀行 TOPに戻る この旅のtopへ戻る 前ページに戻る 次のページへ  Time/Data count ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】

Petit Belvedere du Viso
 ヴィーゾ小見晴台-1 
   ・・・あたり一面、高山植物の花図鑑です

ハンニバルの進軍状況  ちょっと気楽な気持ちで・・・近くの山小屋まで・・・ところがバテバテで引き返します。
疲れを取って翌朝、あらためてモン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)の山と、トラヴェルセッテの峠を見るため登り始めます。
まわり一面・・・まさに高山の花図鑑のなかにいるようです。

フランス:(05)オート・アルプ県】 [北村 峠一].(Kitamura)     


 初日の午後3時過ぎ、モン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)の山を見に行こうと、ちょっと散策に出かけます。 ガイドブックの「ル・シャルプの村に車を置いて、Chalets de la Medille小屋に行くと、モン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)の展望がよい。(往復徒歩1.5H)」ということばを信じて。まあ、片道50分ぐらい・・・足には若干自信あるし・・・と、トレッキングルートGR58に沿う道を歩き出します。ところが、15分ほど歩いたところで、なぜか下流にむかって歩いているのに気づきます。「いくら道を間違えたといっても反対方向に・・・」。1/10万の地図ではありますが、「まさか」と自信喪失です。

 分岐点に戻って、50歳台の女の人に道を聞きます。反対方向に行けばいいので、何も聞かなくても良かったのですが。実は小柄のフランス系の、ちょっとかわいいそのおばさん、先ほど歩き始めたときから河原の石の上に座りこっちを見ていたのです。道を間違えたのを見られてしまったのがショックで、「いいわけ」しようと思ったのかもしれません。地図を見せ、英語のガイドブックを見せながら、「小屋へのルートはこっちなんですね?」などと聞いている自分が変です。

 やっぱり英語のガイドブックの理解は私と同じ程度?互いに自国語でないスペルの本を見ながら。そして地図を見ながら。

 その夜、宿の食事どき、その女性とばったり会いました。「山に向かった時間が遅かったので心配していた」と声をかけてくれ、御礼を言いました。どうも同僚が山を往復する間、河原でのんびりと散策などをしていたようです。10数人の登山グループの皆さんの何人かは、あの下りで見かけた人たちでした。


【193.jpg:Chalets de la Medille小屋への途中から見る北の山Tete du Polvas(2929m)】


 道を変え、ル・シャルプ(海抜667m)から登り出して約30分、高度差300mほどですぐ「バテ」ます。こんなはずじゃないんですが。昨夜もよく寝たし、しいて言えば車運転の頭の芯の揺れが少し残っているような?・・・まあ、急な登り道と、運動不足でしょうか。

 汗をふきながら「まだまだ先だろうなー」と上のほうを恨めしげに見ながら休んでいると・・・もう、この時間登る人はいなくて。下りの人たちは40−60歳台の団体さんたちです。挨拶し、小屋はまだかと聞きますが、まだまだ半分にも行かないようです。でも「自分達も山を見に登ったが、モン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)は雲の中だった」の話を聞いて、急に登る気力を失います。まあ、明日午前中なら大丈夫だろうからと・・・。

 
【168.jpg:レ・シャルプの村落を左下に見る】 【171.jpg:下りの団体さんとめずらしい花・・・Clematite-Des-Alpesうまのあしがた科?】

 そして、下り道、ル・シャルプの「車の行き止まり」からさらに先に、乗用車が渓流をつっきって、もっと先まで行けることを確認します。数km楽できそうです。そして明日が楽しみです。・・・

 
【180.jpg:echalp】 【158.jpg:echalp】


−−−−−−
 翌朝その渓流を、乗用車の腹に岩が擦らないか心配しながら、恐る恐る突っ切ります。一度何とかなると自信がついて・・・レンタカーのためよけいに気にせず・・・未舗装の小岩や小川の道を4kmほど・・・
 最後にこの小川を渡るとき、20日間あまりの泥・ほこりにまみれたタイヤや車体を、この水で洗い落としました。お世話になった車くんへのお礼です。


【3a9.jpg:petit-belvedere】

−−−−−−
●1861年8月・・・ウィンパーはモン・ヴィーゾ(モンテ・ヴィーゾ)の初登攀を目指して、ル・シャルプの村の干し草の中で寝ようとし、村の司祭に追い出され、この付近で野営します。そして、アリの攻撃にあい、夜空の大流星雨を見たといいます。


   ・・・・・・
 日も暮れかけて来たので、私は道ばたにあった気持ちのいい岩穴のなかで野営することにした。・・地面が低くえぐれ・・近くに水の流れ・・風上に岩・・・威勢のいい焚き火を燃やしてから、毛布の寝袋にもぐりこんで眠った。・・・
 私は宗門調べの裁きにかけられている夢に悩まされ始めた。・・拷問に・・鼻の穴や目の中へ・・耳を・・足を・・・
・・・体じゅうを何か小さいものが這いまわっているのに気がついた。それはアリだった。

 その晩はいい天気であった。雲もない夜空を、角度にして60度もの間を走り・・次々と素晴しい光景が・・何百もの流れ星が空を飛んだ・・・

 『アルプス登攀記』ウィンパー著、浦松佐美太郎訳、岩波文庫(1936.5)上:p82-


 この年、ウィンパーが見たのは「ペルセウス座γ流星群」、その日は8月10日だったようです。中国の古文書にも当日の流星雨の記録がありました。この「ペルセウス座γ流星群 (γPerseids)(毎年7月19日〜8月24日、ピーク=8月12日頃)」は、しし座γ流星群と並び、年間最大の流星群。平年で30〜60HR(Hourly Rate:時間当りの平均流星数)見えるそうです。
参考URL:http://www.aerith.net/meteor/08A.Per/Per-j.html

 そういえば僕たちは、この3週間ほどの間一度も夜空を見上げていません。残念ながら疲れとワインで早寝したのです。夜露が牧草を濡らしていましたから、きっとすごい星空だったんでしょう。

 
【305.jpg:ウィンパーが泊まり、蟻に攻撃されたのはこんな岩陰でしょうか】 【345.jpg:峠道には馬車も走っていました】

−−−−−−

 ところで、このあたりの山麓の花・・・その数、種類、美しさ・・・素晴しいです。ちょっとカメラを向けただけで、こんなにたくさんの種類が撮影できました。そこで、今回の旅で出会った花たちを、
●花の図鑑へ】 に集合しました。【●峠DBへ
 (デジタルビデオカメラ(約30万画素)からの画像なので、デジタルカメラのようにはきれいではありませんが、640*480ドットのサイズまで拡大できます。)
 分類、花の名前などは今回の旅先で購入した『Fleurs des montagnes:Wolfgang Lippert 2001』や、「山岳ツーリングの世界」のKondoさんから教えていただき、書き込んでみました。記載内容などでご指摘ありましたらBBSなどでお知らせください。

 青の花たち:高山の自然界で見る青色は、空・湖の色ですね。青い花は緑の葉の中に目立ちます。

【330.jpg:左から:アクイレギア・ヴルガリス キンポウゲ科オダマキ属/グロブラリア・コルディフォリア グロブラリア科ルリカンザシ属/ヴィオラ・カルカラタ スミレ科スミレ属/ゲンティアナ・ヴェルナ リンドウ科リンドウ属/ポリガラ・ヴルガリス ヒメハギ科ヒメハギ属/カラミンタ・アルピナ シソ科カラミンタ属】


 黄色の花たち:黄色の花は、平地でもよく見ることのできる花が多いですね。

【379.jpg:左から:サキシフラガ・エクザラタ ユキノシタ科ユキノシタ属/Erysimumアブラナ科/トロッリウス・エウロパエウス キンポウゲ科キンバイソウ属/西洋タンポポ キク科/ロトゥス・アルピヌス マメ科ミヤコグサ属/ラヌンクルス・モンタヌス キンポウゲ科キンポウゲ属/ユーフォルビア・サイパリッシアス トウダイグサ科トウダイグサ属】


 赤い花たち:晴れた日は遠くからでもよく見つけられる花ですね。

【388.jpg:ディアントゥス・パヴォニウス ナデシコ科ナデシコ属/シレネ・ディオイカ ナデシコ科マンテマ属/エキウム・ヴルガレ ムラサキ科エキウム属/ロードデンドロン・ヒルストゥム(アルペンローゼ) ツツジ科ツツジ属/マメ科オノブリキス属/ゲラニウム・シルヴァティクム フウロソウ科フウロソウ属】


 白の花たち:この清楚な白い花は、じっと見ていると落ち着きますね。

【390.jpg:パラディセア・リリアストルム ユリ科パラディシア属/マメ科シロツメクサ/ナデシコ科ミミナグサ属/バッキニウム・ヴィティス−イダエア ツツジ科スノキ属/セイヨウミミナグサ、ユリ科ガゲア属/ヴァレリアナ・モンタナ オミナエシ科カノコソウ属/ゲラニウム・シルヴァティクム】

 
【188.jpg:アネモネ・ナルキッシフロラ キンポウゲ科イチリンソウ属】  【394.jpg:ポリゴヌム・ビストルタ(日本にもあるイブキトラノオと同種) タデ科タデ属の群生】


 その他:花がまだ咲いていない植物の見分け方はどのようにするのでしょうか?

【355.jpg:センペルビブム・アラクノイディウム ベンケイソウ科センペルビブム属/アルケミッラ・アルピナ バラ科ハゴロモグサ属/ラミウム・アルブム シソ科オドリコソウ属/アンテュッリス・ヴルネラリア マメ科アンテュッリス属/プランタゴ・メディア オオバコ科オオバコ属/ミミナグサ】


to-page-top
Elephants

●「ハンニバルと象」がこの地(推定)を進軍した状況など

 −− ポリビオス(BC200-BC118)の記述による。「」は推定の地名 −−
 ●前のポイント「Monta-Echalp」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「Petit Belvedere-2」




【濃い緑のルートが Petit Belvedere du Visoヴィーゾ小見晴台を経由し、
Belvedere du Visoヴィーゾ大見晴台までのルート
 =Guilギル川の流れ・・・クリックで拡大します】



より大きな地図で 2002Travel-Root-Point を表示
<ここまでの経緯>
 約4カ月半前スペインを出たカルタゴの軍は、この地付近に10月18日夜到達。この先の偵察、軍の再集結、休養のためこの付近に留まる。

<この地のハンニバル軍>
(前の状況と変わらず)
 紀元前218年10月20日。気温が下がり、時に雪もよう。この日もこの地に留まる。

 道路の工作隊は、象・荷車を含む軍の「トラヴェルセッテ」峠への道を切り開くため、先の山道に向かい作業をする。

 アルプスの登り道から10日目。イタリア国境の峠越えまで残り5日。

 軍の規模は、歩兵2万9千人、騎兵6千9百、象20頭。

 ●前のポイント「Monta-Echalp」← 【●ハンニバルの有力推定ルート】 →●次のポイント「Petit Belvedere-2」

・・・皆さんの想定、推測情報などありましたらお願いしますハンニバル応援

参考資料:
 この記載情報はポリビオス(BC200-118)の記述による。これをもとにルートを推定・解説している本は以下のものである。
 ・Gavin de Beerギャヴィン・デ・ビーア 『ALPS and ELEPHANTSハンニバルの象』時任生子訳:博品社(G-page)
 ・John Prevasジョン・プレヴァス『HANNIBAL CROSSES THE ALPS ハンニバル アルプス越えの謎を解く』村上温夫訳:白水社(J-page)
 ・Hans Baumannハンス・バウマン『ハンニバルの象つかい』大塚勇三訳:岩波書房:(H-page)
 ・The Green Guide:『French Alps』2001 Michelin:(M-page)
to-page-top

<花畑を出て、モンテヴィーゾの小見晴台に向かいます・・・・>
●ご意見・お問い合わせ・情報・何でも・・・「峠の茶屋・掲示板」でお待ちしています。
EU-ALPS.com
ヨーロッパ アルプス 峠ドライブ紀行 TOPに戻る この旅のtopへ戻る 前ページに戻る 次のページへ  Time/Data ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】
ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】