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MonteViso
【h809.jpg:モンヴィーゾをアニュエル峠から。左:Viso-Punta Trieste(3841m:頂上)、右:Viso di Vallanta(3781m:煙突)】

アニュエル峠Col-Agnel:
モンヴィーゾMonViso展望

峠の360度は見慣れていますが、モンヴィーゾを360度から眺めたい・・【●峠のDB

フランス:05オートアルプ県
 イタリア:ピエモンテ州・クネオ県】[北村 峠一].(Kitamura)      


●クリッソーロCrissolo:2年後には・・


 6月16日(土)、昨日の朝の土砂降り、夕方の回復に続き、今朝は素晴らしい快晴。風があるので雲が飛ばされ、山は見事に晴れ渡っています。

 3日間泊まり、おいしい料理をたらふく食べた宿、アルベルゴ・モンヴィーゾは、今朝もパンとハムがこんなに豪勢。
 前にも書きましたがワイン、ビール、デザートなど 全部含めて2人で3泊300eur、1泊2人で約16,700円と安い。さらにおじさんからの「アルプスのリキュール瓶」プレゼントまであったのです。ポー源流のこの村、この宿には多分、いや絶対2年後、トラヴェルセッテ峠再挑戦のため来る事に決めました。

Crissolo Crissolo Crissolo
【d091.jpg:今朝もこんなにハムやパンが】 【d091.jpg:お土産まで貰って】 【d094e.jpg:また遊びに来ます】

 これから行く先は、ちょうど真西に当たるフランスのGuilギル渓谷で、到達できなかったトラヴェルセッテ峠に反対側からも攻めてみたいと思っているのです。

M.Pelmoペルモ山
【M-Pelmoペルモ山の立体図と周囲からの写真
:2004年作成】
 さらに今日の楽しみは、モンヴィーゾをほぼ一周するルートなので、この快晴、色んな角度からあの山が見えるかもしれない期待があるのです。 2004年にドロミテにあるM.Pelmoペルモ山(3168m)を、あちこちの場所から撮影できましたが、このモンヴィーゾも独特の形の独立峰、楽しみです。

MonteViso
【Monte-Viso付近の立体図:Google-Earthで作成】

 まずこの村を東に下ったパエサーナPaesana付近から、モンヴィーゾがくっきり見えるはず・・と、車を停め振り返りますが・・残念ながら、ちょうど山頂に雲がかかってなかなか取れません。最初からうまくいきませんね。

MonteViso
【h792.jpg:パエサーナPaesana付近からモンヴィーゾを・・ちょうど山頂に雲が】
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 少しショートカットになるBrondelloブロンデーロとIsascaイサスカの間の低い峠(770m)を通過し、ヴァライタ渓谷Varaitaへ。【●峠DBへ


Brondello-Isasca
【v999.jpg:Brondello-Isasca間の峠】

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●ヴァライタ渓谷Varaita:話好きの谷・・


 4日前に峠を下ってきたサンペイールSampeyreのスタンドに立ち寄り給油、32.48Lで38eur(@1.17≒リッター200円)。日本のガソリンは安いですね、たしか出発時130円台だったような気がします。ここイタリアの中でも田舎の峠沿いは高めですが、安普請のこのスタンドのおじさんは、お人好しそうなので、まあ、いいでしょう。

 ついでに向かいにあった、大きく「OK−MARKET」と看板のあるスーパーで昼の食料などを求めます。
・・クロワッサン(6個入り2.49≒420円)、バナナ(1房0.86≒140円)、水(ガス入り1.5L0.77≒130円)
 ちょっと若い、美人の店員だったので、
「今日は良い天気ですね」と英語で話かけると、意外と英語が返ってきました。「どこの国から? この谷には初めて?」と。
「日本から。この道は今回で3回目。2002年と、4日前に」と返事すると、嬉しそうな顔で「えー、すごい」。話しかけてきます。
「1ヶ月ほど前、ここをジロ・デ・イタリアが峠に向かって走っていったんですよ」「3、4月は暑かったのだけれど、5月に大雪・・大変だった・・今日は良い天気で・・」などと、僕たちの後ろには2−3人のお客さんがいるのに、話がいつまでも終わらないのです。

 こんなことしていたら後ろの人に迷惑になってしまうな・・と、
「峠に行きますので」もっと話したそうな顔をしたお姉さんから、つり銭を貰って先を急ぎます。

 谷からモンヴィーゾの南面が見えるかと、時々気にしていたのですが、かなり谷が深く見通しがきかないのでしょう。全然見えません。

MonteViso
【v233.jpg:キアナーレChianale村付近から、前方右手の峠に向かう】

 もう峠に間近になったキアナーレChianale過ぎで、やっと右の谷の先に雪山が見えました。でもこれは国境のヴァラント峠Col de Valante(2815m)付近の山で、モンヴィーゾはもっと南、形も違います。

MonteViso MonteViso
【v241.jpg:その先で谷の先に雪山が・・これは国境のRocca del CastelloかCol de Valante付近でモンヴィソではない】 【v279.jpg:サイクリストの右手に別の山が】

MonteViso
【v251.jpg:ハイカーやサイクリストが】

 やっと右の稜線の上にモンヴィーゾが見えはじめました。やはり谷が深く手前の山が邪魔して、モンヴィーゾの南面はなかなか見ることが出来ないようです。サイクリストやハイカーを何組も見た後、5年ぶりのアニュエル峠【仔羊峠】に到着です。

MonteViso
【v305.jpg:そしてやっと右の稜線の上に、小さくモンヴィーゾが見える。正面の双瘤はLe Pain de Sucre(3208m)とPic d'Asti(3220m)だろう】

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●アニュエル峠Col Agnel/Colle dell-Agnello:まずは峠からの360度・・


MonteViso
【h811.jpg:Colle dell-Agnelloイタリア側の標識】

 ヨーロッパ・アルプス第3位のアニュエル峠、2度目もやはり快晴で迎えてくれます。【●峠のDBへ

 まずは特徴あるモンヴィーゾの眺めです。山の向こう側に雲がわいていて、雪山の輪郭ははっきりしませんが、これだけ見えれば上出来。

MonteViso
【s793.jpg:特徴のあるモンヴィーゾ(3841m)】

 そしてお決まりの360度撮影に車外に出ますが、吹き上がってくる雪の風で、猛烈に寒い。シャツだけで出てきてしまったのですが、この景色は震えながらでも撮影しなければなりません。

 まずは東側の国境、双こぶの山はLe Pain de Sucreパン・シュクレ(3208m)【砂糖入りパン】とPic d'Astiピック・ダスティ(3220m)でしょう。そしてイタリア側に2kmほど入ったところにモンヴィーゾ(3841m)。ヴァライタ渓谷がここから始まっていて、茶けた峠付近に比べ緑がずっと濃くなっていきます。

 右奥の雪山はMongioiaモンジォイヤ(3340m)【宝石山】付近でしょう。そしてそこから左に延びる山の向こうに、パンターニの魂も眠っている「死神峠」があるはずです。

MonteViso
【h814.jpg:峠の眺め・東方向。左の右手正面雪山がモンテヴィーゾ(3841m)】

MonteViso
【h813.jpg:峠の眺め・南方向。ヴァライタ渓谷Varaita方面、右奥の雪山はMongioia(3340m)付近だろう】

 そしてこちらが西の国境。あそこの高台には展望標識のプレートがあって周囲の山を説明していますが、今回は峠=パス。
 フランス側のほぼ直線に下っていく谷がl'Aigueエギュ【鋭い】渓谷またはAgnellaアグネラ【仔羊】渓谷、良い名前ですね。正面の山の向こう側にこれから行くギルGuil【陽気な】渓谷があって、この峠からハイキングルートGR58が続いています。

 このGR58にはいくつもの支線があるようで、Tour du Mont Visoツールド・モンヴィゾ、Tour du Querasツールド・ケーラス、それ以外にもGR5のTour du Payペイ、などがこの付近網目状に走っていて、山歩きの方たちにとっては最高の場所です。

MonteViso
【h802.jpg:峠の眺め・西方向】

MonteViso
【h803.jpg:峠の眺め・北方向。l'Aigue渓谷。正面の山の方がギルGuil渓谷方面】

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●モンヴィーゾ【Monviso(イタリア語)、Mont Viso(フランス語)、Monte-Viso(英語)】:続いて山を360度から眺めると・・


 南からのモンヴィーゾは今回見られませんでしたが、前回そして今回の旅で北、西、東面を観察できました。南面情報をネットやウィンパーの本の挿絵などで作ったのが右の図です。Visoヴィーゾはイタリア語で【顔、容貌】の意味、各地から見る表情がかなり違うのです。


【モンヴィーゾを360度から見る。クリックでGoogleマップへ】
 モン・ヴィーゾには、左右二つの頂きがあって、
・左側:Viso - Punta Trieste 3841m・・・名のとおり三角形で、岩と雪の縞模様が美しい形。
・右側:Viso di Vallanta 3781m・・・頂上を斜めに切ったような面は、モンヴィーゾの煙突と呼ばれているとのこと。

 この山はヨーロッパアルプスの西、コティアン・アルプスCottian Alpsの最高峰の山で、ポー川流域の遠くからもピラミッドのような形が特徴的で、すぐわかるようです。

 山の北斜面にはポー川Po本流の源流があり、今朝出発したクリッソーロから北イタリアを横断し、ベネチュアの南でアドリアの地中海に流れ込むのです。そして西・南斜面からのヴァライタ川は、トリノの南でポー川に合流。と、この山のすべての水はイタリアに流れ出してしまいますが、フランス側には、見栄えのする山の顔が向いていますから納得でしょう。

エドワード・ウィンパー  この山の初登頂は、1861年8月30日イギリス人のマシュウズWilliam Mathews、ジェーコムFrederik Jacomb、シャモニーの山案内クロー兄弟M. Croz (guide)によって登られました。実は『アルプス登攀記』のエドワード・ウィンパーEdward Whymperも、その2週間前、この山に登攀を挑み失敗したのです。彼は北側からトライし、マシュウズたちは南から登ったのです。
 本の中でウィンパーは、アブリエスで前港務部長が探してくれた、近くの部落の男を雇い、さらに谷の奥の小屋で泊まった羊飼いを案内に連れての初登攀狙いだったのですが、失敗したのです。装備もない、大酒飲みの道案内人たち、片やシャモニーで鍛えたクロー兄弟との差。こんなことの悔しさも文中に見えます。(『アルプス登攀記』上巻p82-)

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 上のモンヴィーゾを中心にした図の、それぞれの場所からの拡大写真を以下に掲載します。クリックで元のサイトの該当ページにもジャンプできます。

MonteViso MonteViso MonteViso
【e7616s793.jpg:西面:6/16アニュエル峠(10時の方向)から】  【e7619h873.jpg:北西面:6/19プティ・ベルベデーレ(10時半方向)から】  【e7619s802.jpg:北西面:6/19ヴィーゾ小屋方向(11時)から】

MonteViso MonteViso MonteViso
【e-alpskevrchol:北西面:イタリア側?(11時半)から  【e7615d034.jpg:北面:6/15ピアン・デル・レ(12時方向)から  【e-mundberg4044:東面:Paesana、La Colletta付近(3時方向)から:byMundbergさん

MonteViso MonteViso MonteViso
【e-alpskevrcholy:東面:Crissoloの南?(3時半)から  【e-christian:南面:登山道?(5時方向)から  【e-wiki-valle-maira:南面:Valle Maira-Colle dell'Intersile(6時方向) から

MonteViso
【ウインパー:南西面?:『アルプス登攀記』表紙挿絵(7時?):見上げて煙突側がはるかに大きい?】

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 寒さでトイレに行きたくなったのですが、峠に売店はなく山陰もないのです。次々と登ってくる車、ライダー、サイクリスト、登山者たちも時々似たような態度の方がいますが、まずはフランス側のあの小屋、多分ナポレオンの避難小屋だろうと思われる付近まで降りていけば、何とかなるでしょう。

●MonteVisoの関連サイト


http://www.summitpost.org/【Monte-Viso(英語)】
http://it.wikipedia.org/【Monviso(イタリア語):Wikiイタリア】
http://fr.wikipedia.org/【Mont Viso(フランス語):Wikiフランス】
モンテ・ヴィーゾ【Wiki:北斜面にポー川本流の源流、西斜面にヴァライタ川】
http://en.wikipedia.org/【Col_Agnel(英語)】
ケラスを一周【リエナー・マチューさん:Queyrasで5日間の自立トレック】
http://www.montagnes.com/【Le Tour du Queyras】
http://www.alpine-club.org.uk/【Alpine Club Photo Album 】


<関連書籍・地図>

touring-club-italiano
Piemonte,Valle D'Aosta
ピエモンテ、アオスタ州 (TOURING CLUB ITALIANO)1/200,000

『チーズで巡るイタリアの旅』本間 るみ子 (著)
4840108196
ロンリープラネットの自由旅行ガイド イタリア
ダミアン・シモニス

4840114382
ベスト・オブ・トリノ
サリー オブライエン Sally O’Brien

Kompass社の地図 紀伊国屋で[洋書 Kompass Karten] のキーワードで検索)

ヨーロッパ・アルプスエリアの国とハイキング・トレッキング・ドライブの地図:index

イタリア・トリノ:
 2006年冬季オリンピック関係

地図1/100,000:
Ign 54 Top 100 Grenoble/Gap
地図1/25,000:
Ign Top 25 3637ot Mont Viso
Michelin the Green Guide French Alps
Walking Easy in the Italian and French Alps
ローヌ河歴史紀行―アルプスから地中海へ
ヨーロッパ・アルプスエリア
地図Index
ハイキング・トレッキング・ドライブ


<アニュエル峠を降り、フランスのギル渓谷に向かいます・・・>
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