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Malbunマルブン渓谷
【g549.jpg:Malbunマルブン(1600m)からのアルプス眺め】

Liechtensteinリヒテンシュタイン:Malbunマルブン、Triesenberg-Stegの間

この国に峠があるとは思いませんでした。いつも平らなところを通過していたので・・ 【渓谷DB】 【峠DB

リヒテンシュタイン】[北村 峠一].(Kitamura)      


●リヒテンシュタインの「唯一の峠」情報入手・・


 オーストリア、Dornbirnドンビンに滞在中、Yさんのご主人から「リヒテンシュタインに唯一ある峠」の情報を聞きました。そこは、TriesenbergトリーゼンベルクからStegシュテク間の山越えの狭い道、海抜は1450mほど」とのこと。地図を見せてもらいましたが、かなり判りにくいのです。

Liechtenstein
【Liechtenstein:地図】
 このリヒテンシュタインと言う国、「スイスのマイエンフェルトから、オーストリアに抜けるときに通過する国」と考える程度だったのです。ライン川に沿ってほぼ平らに北に向かっていましたし、右手の山が国境で、国境に自動車が通る峠は無い・・と知って(?)いたからです。それにあちこちの峠のWebサイトにも登場しないため、今までまともに地図を見ることもありませんでした。

 あらためて地図を見ると、確かに国の中にもう一本Stagerbachシュテーガ川(下流はSaminaサミーナ川と名が変わる)が南北に流れているので、この川とライン川の間に峰があり山越えの道もあるのでしょう。

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●Vaduzファドーズの東は確かに山・・


 この峠の下にトンネルができ、開通後は峠は寂れてしまったでしょう。まあ1500m以下の峠ですから目標外、気楽に探しながら走ろうとオーストリア・ドンビンから南下して行って見る事にします。

リヒテンシュタイン リヒテンシュタイン
【g543.jpg:スイスの高速からVaduzファドーズ方向に向かう。確かに山が近い】 【g544.jpg:Schloss-Vaduzファドゥーツ城は山の中腹にある】

Liechtenstein
【Liechtenstein:立体地図:クリックで拡大】
リヒテンシュタイン
【リヒテンシュタインのナンバープレートはFL】
 走りながら気になったのが対向車のナンバープレート。「FL」なんですね・・「Furstentum(侯爵) Liechtenstein」の略です。スイスと同じくEUに入っていないので独自のプレートです。

 なお、インターネットのURLは、「Li」と「Liechtenstein」の頭2字を使っています。

リヒテンシュタイン リヒテンシュタイン
【g545.jpg:ファドゥーツ城の下をさらに南に】 【v391.jpg:その先で左(東)に山に登り始める】

 確かにファドゥーツ城の裏山はちょっと高めですね。でもここはライン川から考えて海抜500-600m、もっとずっと上でしょう。前方にスイス・マイエンフェルトあたりとの境の山が見えています。そして山道に入りました。

リヒテンシュタイン
【v418.jpg:前方にかなり険しい山の形が現れる。あの右の山の先はスイス・マイエンフェルトあたりだろう】

リヒテンシュタイン
【v422.jpg:山道に入り・・かなりくねくねの道を行き】

 くねくねの山道を行きますが、峠に行くらしい道は見当たりません・・そして前方にトンネルが現れました。この山の上が峠でしょう、反対側から探して見る事にします。

リヒテンシュタイン
【g546.jpg:トンネルに到着・・峠に行く道は見つからなかった】

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●Malbunマルブン渓谷(1600m)【●渓谷


 トンネル内部は円形で白くまだ新しいので、開通してからせいぜい30-40年の新しいものではないでしょうか。きっとそれまでは、峠越えしていたと思うのです。向こう側のStegシュテク村から右に「レストランSuckaあり」の標識が見えました。帰りにその道から登って見ましょう。

 Stegシュテク村の家々は木で壁を覆っていて、昨日のオーストリアのホーホタンベルク・レヒなどのヴァルサー人の村の雰囲気にも似ています(注)。岩に穴をあけた祠に聖母子像などがあり、やがて道路はつき当たり、通行止めになりました。
<注:リヒテンシュタインのトリーゼンベルク付近には、ヴァルサーも子孫が住んでいる:○http://www.swissinfo.ch/【Mountain_people_rediscover_their_roots】>

リヒテンシュタイン
【v430.jpg:内部から見るとまだ新しいトンネル。Stegシュテク村から右にSucka方面とレストランの標識が出る】

リヒテンシュタイン
【v431.jpg:Stegシュテク村の木の家々は、ヴァルサー人の村の雰囲気にも似ている】

リヒテンシュタイン
【v442.jpg:岩の祠のマリアなどがあり、やがて道路のつき当たりとなる】

http://en.wikipedia.org/wiki/Malbun
http://www.malbun.li/【観光ガイド】
http://www.tourismus.li/【冬のスキーリゾート、コースマップ】
 Malbunマルブンはリヒテンシュタイン唯一のスキーリゾート地で海抜が1600m。まさに私がこれから目標として追加しようとする「行止まりの高地=渓谷」です。

分水嶺とオーストリア国境
【山頂=分水嶺から500-700mさらに東側に下った付近がオーストリアとの国境】

マルブンの土産屋で買った風鈴
【マルブンの土産屋で買った風鈴】
 正面の山がオーストリアとの国境・・と思ったら500-700mさらに東側に下った付近がオーストリアとの国境なのです。

 さらに、人口約3万5千人あまりのこの国の行政区域を見ると、相互に飛び地ばかりと不思議な状況です。 ○http://en.wikipedia.org/【wiki/Liechtensteinの行政区域】

 どんな事が考えられるのでしょうか・・このリヒテンシュタイン公国の歴史を振り返って見ましょう。

●リヒテンシュタイン公国の歴史概略


・神聖ローマ帝国下での長い歴史
(12世紀にHugoフーゴがリヒテンシュタイン城を居城とし、1608年にKarlカールが侯爵の称号、以降、諸侯、伯、1719年に侯で、チェコに広大な領地を持っていた)

<関連する紀行>
 ☆Valticeヴァルチツェ【13世紀以降1918年まで公国の支配地。今は世界遺産】
 ☆Ledniceレドニツェ【13-18世紀にネオゴシック、ルネッサンス、バロックの建物、庭園などを200平方kmものエリアに建造。今は世界遺産】
 ☆Divci hrady(Stronghold of Girls:少女の要塞)【16世紀にトルコ侵略に対抗して城を増強】
 ☆Telcテルチ【1530年の火災の後、領主の指示で城の広場はルネッサンス、初期バロック様式の建物に建替え。今は世界遺産】

・1866年頃のドイツ統一の動きに連動しドイツ連邦から離れ「非武装国」に

・1919年にはそれまでのオーストリアとの同盟関係を解消し、スイス連邦と経済・外交協定を結ぶ。
 第一次大戦で手放した領有地は、母国の12倍もあった(一時は33倍も所有)

と、いまだ公国の体制を維持しているわけですから、合理性より過去の部下に分け与えたエリア分けのままなのではと思われます。行政はUnterland/Oberlandのみで行われているのでしょう。


リヒテンシュタイン
【g550.jpg:Malbunマルブンの360度。南東方向のカールにはスキーリフトがいくつも見える。正面右の山がAugstenberg(2359m)、】

リヒテンシュタイン
【g552.jpg:】

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●Triesenberg-Steg間の峠=Kulmクルム峠【●峠DB


 マルブンから折り返しStegシュテクで山道に入って見ました。Triesenberg-Steg間の峠はここを右に登っていくようです。途中には「Bergrestrant/Berggasthaus Sucka山のレストラン/山のガストホフのズッカ」が1.2km先にあり、Zimmer Frei(空き部屋あり)の表示もあります。

リヒテンシュタイン リヒテンシュタイン
【g554/g553.jpg:Triesenberg-Steg間の峠はここを登っていく】

リヒテンシュタイン リヒテンシュタイン
【g557.jpg:右方向、Vaduz/Triesenbergに行くと・・】 【g555.jpg:残念ながら通行止め】

リヒテンシュタイン
【g558.jpg:通行止め付近の風景。峠まであと200mほどなのに残念】

 そして残念ながら、もう少しで峠らしい地形に来たのに、通行止めの標識です。右手にあのレストラン宿のBergrestrant/Berggasthaus Suckaが見えます。写真を撮って引き返すことにします。

 峠の名前は何と言うのか調べて見ましたが、なかなか見つかりません。標高はGoogle地図では1450mほど・・と、あるスキーの地図に「Kulm(1433m)」の記述が見えましたから、クルム峠と言うのかもしれません。

Triesenberg-Steg間の峠 リヒテンシュタイン
【Triesenberg-Steg間の峠の地図(あと約200mで峠)】 【g561.jpg:Steg側のトンネル入口まで戻る】

ヨーロッパアルプスのハイキング地図
【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
  【国別地図】  【日本語ガイド本】
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●あらためて・・山ばかりを感じる・・


 平地としか意識していなかったこの国は、実は2/3ほどが山地に占められていたのです。東西の巾7km程しか無いこのリヒテンシュタインは、西からライン川(標高約440m)、中央にKulmクルム峠などがある2000m近い山脈、東に国境(2000m〜2500m)と続くのです。最標高点はGrauspitzグラウシュビッツ山(2599m)。

リヒテンシュタイン
【v490.jpg:下りながらの風景-1・・かなりの傾斜】

リヒテンシュタイン
【v500.jpg:下りながらの風景-1・・谷を隔てた向いの山がなかなか良い】

 帰りの下り道、何度もジグザグする前方の景色は、南から北の180度のスイスの山々。曇り空で十分な展望ではありませんが、見事です。ビデオで撮った映像を強引に貼り付けて見ました。

リヒテンシュタイン
【v518.jpg:下りながら見える山々を強引に接続して見ると・・左(南)〜右(北)のスイスの山の形:クリックで拡大】


リヒテンシュタイン リヒテンシュタイン
【v528.jpg:救急車だろうか】 【v531.jpg:ライン川を渡り、スイスに入る】


<関連するサイト>

<近隣のサイト>
http://www.tourismus.li/【リヒテンシュタイン観光ガイド】

http://www.tourismus.li/リヒテンシュタイン全体が見渡せるパノラマ地図

<ヨーロッパ・旅・・・>


<関連書籍・地図>

ヨーロッパアルプスのハイキング地図、ガイド洋書  山渓など:日本語編

<関連HOTELなど>

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●スイスのワイン検索

<Dornbirnドルンビルン/ドンビンの宿と街・・>
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