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Passo di Gavia
【d58.jpg:ガヴィア峠の標識は、サクリスト・ライダーたちのワッペンが一杯。標高が2650mと大きくサバ読み?】

Passo di Gaviaガビア峠(2621m)-2

サイクリスト憧れの峠。【●峠のDBへ
ここの標高、34mもの背伸びがあるのです。

ロンバルディア州ブレシア県/ソンドリオ県】   [北村 峠一].(Kitamura)      


 ここがガヴィア峠の頂上、2621mです。自転車のサイクリスト、バイクのライダー、そして彼らをサポートする愛好家の憧れの峠なのです。彼らの気持ちが、この峠の看板に現れています。まるで日本の宮参りの納札のように、この巡礼の地「Passo di Gaviaガヴィア峠」の標識に彼らのワッペンを貼っていったのです。【●峠のDBへ

 今来た峠を見下ろすところに行って見ると、次々とその愛好家が到着します。クラシックなバイク仲間がこの峠に集結し、雪解けの再開を楽しんでいるのが分かります。さらにオープンカー、先ほど僕たちの前を走っていた車です。大量に残る残雪と快晴のガビア峠には、このすがすがしい空気を一杯吸えるバイクやオープンカーが一番なのです。
Gavia峠付近
【Gavia峠付近地図:●クリックで拡大】

Passo di Gavia Passo di Gavia

Passo di Gavia
【262.jpg:今登って来たガビア峠南の道は、ライダーやサイクリストに憧れの道】【240/2572.jpg:オープンカーとクラシックなバイク群】

Passo di Gavia
【247.jpg:右の赤いオープンカーを追って・・峠の駐車場にも大量の雪が残る。右2つのカンバンの標高は2621m、2652mとある 】

Passo di Gavia
【257.jpg:日曜日のせいもあり、バイク、自転車の愛好家が峠に集合している】

 ところで、この峠の看板に書かれている海抜は、なんと2652m/2650m/2621mの3種類あります。手元の地図を調べてみると、最近の地図では2621m(RV社/TOURING CLUB ITALIANO)。数年前の地図(TOURING CLUB ITALIANO社/Polyglott社)では2618m。なんと最大34m(2652m-2618m)もの差があります。これはまたも峠の茶屋の親父の水増しでしょうか。

Passo di Gavia
【alt.jpg:峠にある海抜表記だけでも、2650m/2652m/2621mの3種がある】

 峠を少し東に歩いてみると、正面にCorno dei Tre Signori(3360m)コルノ・ディ・トレ・シニョーリ(3紳士のホルン・角の意味)の見事な3角形の山が、くっきりと現れます。まだ大量の積雪、そして小さな湖がLago Biancoラーゴ・ビアンコ:白い湖。

 ラーゴ・ビアンコと言いますから、周囲の白い岩肌を削った水が流れ込むのでしょうが、ここから西に40kmほど、スイスのベルニナ峠の同名のラーゴ・ビアンコ(海抜2234m)は見事に白かったですね。でもこちらの湖は小さいし名も知られていませんが、海抜だけは2606mと勝っているんです。

Passo di Gavia
【d51.jpg:Corno dei Tre Signori(3360m)コルノ・ディ・トレ・シニョーリ:3紳士の角とLago Bianco】

Passo di Gavia
【d54.jpg:右手(北)がM.Gaviaガビア山(3223m)】

 峠の南側の雪の斜面を少し登ってみましょう。きっと見晴らしがいいはずです。すべり易い雪と若干ぬかるんだ砂面を50mほど登ると、そこからの眺めは360度です。
 まず北に見えるのがMonte.Gaviaガビア山(3223m)、いくつかのこぶが見えることから、「アビ科の海鳥」のラテン名が付いたのかもしれません。

Passo di Gavia
【d66.jpg:北のMonte.Gaviaガビア山(3223m)。峠の建物のある位置から50mほど登ってきた】

 続いて東を見ると、先ほどの「Corno dei Tre Signori(3360m)コルノ・ディ・トレ・シニョーリ」の左にPta. della Sforzellina(3100m)、そのずっと左の遠くにはステルヴィオ峠があるはずです。

 右手の山はCma di Caione(3140m)でしょう、これらに囲まれた雪が解け、Lago Biancoラーゴ・ビアンコへ。その水はGaviaガヴィア川〜Frodolfo川〜BormioボルミオでAddaアッダ川に合流〜Comoコモ湖に入り〜Cremonaクレモナ付近でPoポー川に合流、地中海に流れ込むのです。

 またこれらの山の東側(むこう)はAdigeアディジェ川流域。Trentoトレント、Veronaヴェローナを経て、直接地中海に向かうのです。

Passo di Gavia
【d69.jpg:左端:Pta. della Sforzellina(3100m)、中央:Corno dei Tre Signori(3360m)コルノ・ディ・トレ・シニョーリ、右:Cma di Caione(3140m)。Lago Bianco】

 最後が先ほど登ってきたOglioオリオ渓谷で、この流れはEdoloエドーロ〜Iseoイゼオ湖〜Mantovaマントヴァの南でPoポー川に合流、地中海に流れ込みます。

 南の遠く、アダメッロ山群をズームしてみると、左の雪原はTonaleトナレ峠の南のParadisoパラディーゾ峠(2573m)や、夏でもスキーができるPresenaプレセーナの氷河・頂(3160m)だと思われます。その右奥にM.Mandrone(3281m)〜Adamello(3539m)のアダッメロの山群が続きます。

 西の山は、オリロ渓谷を隔ててM.Coleazzo(3006m)、Cma.Monticello(3177m)、P.Pietre Rossa(3212m)の峰が続きます。これらの向こう側にAddaアッダ川が流れているのです。

Passo di Gavia
【d64.jpg:(南)遠くにAdamelloアダメッロ山群。(西)登ってきたOglioオリオ渓谷のむこうにM.Coleazzo(3006m)、Cma.Monticello(3177m)、P.Pietre Rossa(3212m)】

Passo di Gavia
【263.jpg:南のアダメッロ山群を遠望する。左の雪原はTonaleトナレ峠の南のParadisoパラディーゾ峠(2573m)や、夏でもスキーができるPresenaプレセーナの氷河・頂(3160m)だろう。その右奥にM.Mandrone(3281m)〜Adamello(3539m)のアダッメロの山群】

Passo di Gavia
【287.jpg:オリロ渓谷のむこうのM.Coleazzo(3006m)、Cma.Monticello(3177m)の山頂の岩】

 真っ青な空、くっきりと稜線を見せるコルノ・ディ・トレ・シニョーリ、ラーゴ・ビアンコの白い雪の湖を眺めながら、家族連れが歩いていきます。足元には、やっと雪が解けたばかりの荒涼とした岩の間から、もう高山の花が咲き始めます。この短い暖かさの間に、来年への子孫の種を広げておかなければならないのです。【●アルプスの花へ

Passo di Gavia
【d77.jpg:左端:Pta. della Sforzellina(3100m)、中央:Corno dei Tre Signori(3360m)コルノ・ディ・トレ・シニョーリ。Lago Bianco】

Passo di Gavia
【d73.jpg:シレネ・アカウリス(ナデシコ科)、?、ソルダネラ・アルピナ(サクラソウ科)、プリムラ・ペデモンタナ(サクラソウ科)】【●アルプスの花へ

<Passo di Gavia付近のWeb-Site>

 ○http://www.klanik.com/itseznam.htm【Fotky Italie Bormio 2001:Corno dei Tre Signori山はじめ、たくさんの写真】
 ○http://www.ilufdelpizolda.it/pagine/archivio%20immagini.html【山岳同好会:Corno dei Tre Signoriなどを登る】
 ○http://www.pontedilegnoturismo.it/default.htm【Ponte di Legno Turismo:地理・歴史など多数】
 ○http://xoomer.virgilio.it/crmarsi/alpimarittime/testo%20laghi_alpini.htm【l laghi alpini:アルプスの湖写真】

<峠を北に下り、3年前の喫茶店へ・・・>

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