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【ヨーロッパ・アルプスのハイキング地図】
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Col-Forclaフォルクラ峠(1527m)  【●峠DBへ

 このフランス〜スイス間の街道には2つの峠があるのです。 Trient川に沿った下りがあまりに厳しいので、フォルクラ峠を迂回するルートが開けたのではないのでしょうか。・・・そしてVallorcineの村人は、この地理を考えフランスを選んだと思うのです。
スイス:ヴァリス州】[北村 峠一].(Kitamura)     



 峠を下って国境まで約6-7kmです。ふつうは峠(分水嶺)が国境になっているのに、ここの国境はスイス側に食い込んでいます。フランス:スイスの紛争があったようには見えないのになぜなのでしょう。

 
【b7.jpg:約6kmでやっと国境です。】 【c1.jpg:鉄道はTrient川に沿っって下っていきます。】

 
【04.jpg:Trient川は正面同名の氷河から】 【06.jpg:この谷の家々、美しい斜面に点在しています】


 なぜか道は大きくフランス側に戻るかのように曲がり、その先で明るい谷や氷河を見ながらフォルクラ峠に到着します。フランス側を振り返ると、あの谷を迂回してきたのが分かります。


【50.jpg:左(南東)Trient氷河方面、右(南西)フランス・モンテ峠方面】


【60.jpg:北東方面。】


【31.jpg:峠】

国境線と分水嶺
【赤の点線は地形上の分水嶺。
流域はスイスだが、フランス領である】
●Montetsモンテ峠、Forclazフォルクラ峠と国境

 このフランスとスイスの国境は、モンテ峠(1461m=Arveアルブ川:Eau-Noire川〜Trient川の中分水嶺)と、フォルクラ峠(1527m=Trient川:Drande川支流の小さな分水嶺)の中ほどにあります。
 ふつうは峠(大きな分水嶺)が国境になっているのに、ここの国境は本来のスイスエリアに食い込んでいます。フランス:スイスの紛争があったようには見えないのになぜなのでしょう。
 どんな歴史からこの国境はできたのでしょうか・・・推測してみます。
(さらに調査していきますが、皆さんでお判りの方がありましたら、教えてください。)

<フォルクラ峠はなぜ必要だったのか?>
 ・Trient川に沿った下りの地形は、街道を作るのにはがあまりに厳しいのでは?
  (近世に川に沿った鉄道ルートが作られるが、トンネルを連続せざるを得ないような大変な地形)
 ・そのためフォルクラ峠に迂回ルートを作った。
 ・モンテ峠に近いVallorcineの村人は、この地理から考えフランス側への交流が多かったのではないか?
 ・・・


<このエリアの支配・領土・国家などの歴史>
 ・BC4世紀頃:ケルト人
 ・BC52年頃:ガリア・・・カエサルのガリア征服・・ローマ帝国〜476年
 ・534年頃〜:フランク王国
 ・1032年頃〜:ブルクント王国
 ・12〜14世紀〜:サヴォワ(サヴォイア)領
 ・1792-93年〜:サヴォワはナポレオン軍により、フランスの占領地に。
 ・1815年(ウィーン会議)-1848年(憲法):ナポレオン失脚後、スイス・ヴァリス州はスイスに加盟する。

 ・1860年:サルデーニャ王はサヴォワ地方をフランスに割譲
  (・・・想定:この頃スイス国境の分割が行われたのでは?)
  (・・・想定:サヴォワを分割し、フランス/スイスの選択時、住民投票などで決定したのでは?)

 ・1967-75年:Emossonエモッソンダムはフランス・スイスの共同で建設された。湖はスイスにあるが、アーチダムの堤防はフランス国境。
  発電設備はフランス側=Chatelard-Vallorcine、スイス側=La-Batiazにある。


<参考>
 ・他の国境の入り組んだ地も参考に
 ・http://train.mt.blanc.free.fr/histo/siecle.html【1907.11.1Montetsトンネル開通 】
 ☆Emossonエモッソン湖【ダム湖周辺へのハイキングコースなど】


 マルティニにむかって降りてきます。眼下に街が広がり、右のDrande川上流がグラン・サン・ベルナルド峠経由でイタリアへいく街道も見えます。さらに、最後のヘアピンからは、ローヌ川の直角のカーブと、対岸の山が見えるます。付近一帯ブドウ畑・・・いいワインの産地です。


【73.jpg:右下にマルティニの街が広がる。右の上流がグラン・サン・ベルナルド峠経由でイタリアへ】

 
【77.jpg:最後のヘアピンは、ローヌ川の直角のカーブの場所が見える展望地】 【88.jpg:Martignyマルティニの合流点に到着。あたりはブドウ畑】

<レザンはあと30-40kmです・・・・・>
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