No.:総合順位
(-N:追加) |
M-0082 登山峠 |
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Hight(m):標高 |
2482(2477)m |
Alpenpasse:峠名 Valley/Tal:谷名・地名 |
Col Clappier クラピエ峠
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Country:国>県>谷> |
国境:Fr/It
・Fr>Savoie
・It>Piemonte(Torino県)
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Route-no,
Place:場所
(Motorway=高速:Tunnel=トンネル)
(Map-page-address:*1) |
・Mont-Cenisモンスニ峠の南東、約10km
●大分水嶺
東=DoraRipariaドーラリパリア川〜Poポー川〜(地中海:Adriaアドリア)。
西=Ambinアンバン川〜Arcアルク川〜Isereイゼール川〜Rhoneノーヌ川〜(地中海)。
(63-Gf77)
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Closed/Maximum grade(%)/etc :
道路閉鎖時期/勾配/条件
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・自動車道路ではない=登山のみの峠
・6月下旬までは積雪が多く、ハイキングの装備では到達が難しそう。
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Impressions:感想:
峠両側の集落・歴史的役割 ・成立要因推測など |
↓ 赤=大分水嶺、緑=ハンニバル想定ルート ↓
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●BC218年(2200年以上前)ハンニバルが象と越えた峠の候補。詳細はこちら参照 (Googleマップでルート確認)
■記述者:記述者:ペラン(モーリエンヌ〜:1887年)、Pアザン(モーリエンヌ〜:1902年)、Jコリン(モーリエンヌ〜:1904年)、スペンサー・ウイルキンソン(モーリエンヌ〜:1911年)、Hフェラン(モーリエンヌ〜:1925年)
■解説:フランス側の登り道は無理はなく、イタリア側の下りは極めて厳しい場所を通過したことになり、説得力ある。ただしアルプスに登り出しての第一の奇襲峠がどこかの説明が不十分。さらにすぐ隣の小モンスニ峠〜スーザのルートになぜ行かないのかの説明が不十分。
・近くにCol de Savine-Cocheサヴィーヌコシェ峠(2500m)があり、それも候補らしい。
・1920 年ブラマスン村とイタリアのGiaglioneジャグリオーネ村を結ぶコル・クラピエ峠を通る 約25 kmのルートが、マーク・アントワーヌ・ド・ラヴィス・トラフォードによる研究論文が出た。
・悪路レベル4-5だが、オフロードバイクで走れるとのこと。
・峠に、Bivouac Hannibal避難所(8人収容)が2014年に開設された。
・イタリア側へのハイキングコースが各種ありそうだ。(Vecchia〜Avuanza〜★Mont Cenis峠のイタリア側国境の村:BarCenisio(1541m) / Ricovero del Gias〜Rif. Vaccarone〜Colonia Alpina Candido Viberti〜★Eclauseエクラウゼ(1450m など))
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○https://bramansgiaglione.files.wordpress.com/2020/08/2020-08-19-b.g-via-parcours-hannibal.pdf
○2020.8.19:ハンニバル トレイル:Bramans-Clapier-Giaglione-ルート

【2020.8.19:ハンニバル トレイル:Bramans-Clapier-Giaglione-ルート:クリックで拡大】
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<通過日:YYYY.MM.DD(Site)。旅の記録・写真へのLINK>
<参考:近くまでのトレッキング記録>
●2002.6.23(O-Site):<約2350mの丘まで登ってみる>

 【Dent-d'Ambin(3372m)】

【ポー川域側から大分水嶺・高圧線を越えローヌ川域水嶺から西を見る。右下はLacsPerrinペラン湖だろう。右端プチ・モン・スニ峠方面。正面Roche-d'Etache(3083m)、左Dent-d'Ambin(3372m)】
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From:
⇒Mont Cenisモン・スニ峠
⇒Ref. Petit Mont Cenis プチ・モン・スニ小屋
⇒Petit Mont Cenis プティ・モン・スニ峠
⇒
●2019.6.12(X19)
<峠まで約1H(Granges de Savine〜Lac de Savine間=約2350m)で、積雪多く断念・引き返す・・>

【クラピエ峠に向かって・・左:Mt.Giusalet(3313m)、右:Dent-d'Ambin(3372m)】

【Savine湖から流れ出る川の水量は、雪解けで多い】【振り返った西のBramans方面】
しばらく歩いた先で・・この先登山道が残雪にすっかり埋もれています。湖まで約40分、峠まで1時間ほどのはずですが・・
まあ、無理せず・・この先は断念・・引き返します。

【登山道が残雪にすっかり埋もれて・・断念・・引き返す】
--- ★(ハンニバル伝説の峠 )
BC218年10月の終わり頃・・前年の残雪もまだかなり残っていたし、さらに高度の山のため、新雪が降り根雪になりはじめる頃・・
ハンニバル・バルカと軍(歩兵2万9千、騎兵6千9百、象20頭)がこの山道を進んでいったという説(第二有力候補のルート)をどう思われますか??
確かにここに大量の雪。
ここに到達する直前の地元部族の奇襲での疲労、食糧は底をつき、雪・寒さで軍の士気も衰えていた。
10月下旬、山に本格的な雪が降り出した朝、ハンニバルの全部隊は進軍を開始し・・
イタリア側の急こう配の峠の下りで、9千の歩兵、9百の騎兵、3頭の象を失った・・
という事実? ・・はたして本当?・・
⇒大軍ですから・・プチ・モンスニ峠〜(現在のダムの中)〜スーザへのルートへの偵察に出かける部隊もあったでしょう。なぜ行かない??
私としては、この説には無理があると思っています・・やはりCol de la Traversette トラヴェルセッテ峠のルートでしょう。
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●Granges de Savineサヴィンヌ家畜小屋(2225m)
15分ほど戻った所・・多分Gr. de Savine(2225m)・・に標識がありました。「Savine湖まで50分、Claperクラピエ峠まで1時間15分」とありますから、まああの残雪では難しかったです。

【15分ほど戻った所にあった標識:Savine湖50m、Claperクラピエ峠1h15m。プチモンスニ小屋1h05m・・右上の地図の約半分で引き返したことになる】
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●Pas des Vachesヴァシ峠/牛峠(2250m)
約20分下って・・Pas des Vachesヴァシ峠(2250m):牛峠という標識のある場所まで戻ってきました。
先ほどの場所より25m高いので「Pas峠」と呼んでいますが、川の流れから離れたところに山道を作ったので「高い=峠」になっているのです。
そこの標識には、Bramansブラマンス方面分岐点で、そのルートは「Sur les Traces d'Hannibal:ハンニバルの通過ルート」だと書いてあります。
第2の有力候補=クラピエ峠説=を地元の人も一生懸命PRしているようです。かなりトラベルセッテ峠を意識していますね。 (★BC218年のハンニバルが象と越えた峠の候補=クラピエ峠に関連。詳細はこちら参照)

【左(北東)の谷がクラピエ峠方向。その右にDent-d'Ambin(3372m)。中央の渓谷がR d'Ambin川。右三角山がRoch'd Etache(3083m)。その右がBramans方面の谷】

【標識:Savine湖1h15m、Claper峠1h40m、Granges de Savine20m。プチモンスニ小屋45m・・】
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【標識の5列目:Bramansブラマンまで3h45m(?)の下に「Sur les Traces d'Hannibal:ハンニバルの通過ルート」とある】
【上の写真の右側:道の先の小屋脇に「Pas des Vaches牛峠(2250m)」の標識がある⇒】

【さらに戻る】

【ブラマン方面の谷と後姿の多分「シャモアRupicapra-Rupicapra」】【プチモンスニ小屋が見えてくる】
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Next:
⇒Ref. Petit Mont Cenisプチ・モン・スニ小屋まで戻り
⇒Col.Mont Cenisモン・スニ峠まで戻り・・Susa経由で
⇒Oulxウルクス(宿)
⇒Eclauseエクラウゼ集落(1450m)
⇒Chiomonteキオモンテ散策、Gravereグラヴェーレ村(約850m):クラピエ峠遠望
<●参考:クラピエ峠をイタリア側から展望>
・2019.6.13:Gravereグラヴェーレ村(約850m)から、クラピエ峠のイタリア側を遠望する。

【Dent d'Ambin(3372m)、Col Clappier(2477m)】
拡大:残雪が多く、途中断念したCol Clappierクラピエ峠(2477m)の向こう側にSavine湖(2449m)があり、Dent d'Ambinの裾野との関係も判る。

【峠(2477m)、Dent d'Ambinの裾野、Savine湖(2449m)との関係も判る】
・・「ハンニバルが多大な兵たちの損害を出したのが・・この下り斜面なのか?・・には、かなり疑問が??
・・・ハンニバル伝説の第一候補の「Col de la Traversetteトラヴェルセッテ峠(2950m)」のイタリア側斜面は、はるかに険しい!!
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<峠付近の花>
●2002.6.23の花
<山岳ツーリングの世界のkondoさんから、花の名前を教えていただき追記しました。ありがとうございます。>
 【こんな鮮やかな空色ははじめて。Gentiana acaule p.18ゲンティアナ(エンツィアン)リンドウ科リンドウ属。色違いの濃い青も】
 【青色:ゲンティアナ(エンツィアン)にもいろいろ種類が】
【kondoさんから:左から1,4=Gentiana vernaスプリングエンツィアン(春リンドウ,学名ゲンティアナ・ヴェルナ)ないしはその仲間です。左から2,3,5=Gentiana kochianaコッホエンツィアン(学名ゲンティアナ・コキアナ=ゲンティアナ・アカウリス)。ヨーロッパアルプスの3大名花のひとつブラワーエンツィアン(青リンドウ)に近い種類です。Gentiana acauleとも呼ばれます。】
 【黄色:左=Gagee-de-Liotard(Gagea fragifera),p44ユリ科ガゲア属。右=マメ科ミヤコグサ属】
 【ピンク:左から1=Trifolium/Papilionacees(p142),3=プリムラPrimulaces(p156)】
【kondoさんから:左から1,2=どちらもマメ科シャジクソウ属のようです。1はシャジクソウの仲間(学名トリフォリウム・アルピヌム種ないしはそれに近いもの),2はシロツメクサの仲間に見えます。
学名の Trifoliumは3枚の(=Tri)小葉(=foliole) を持つところから由来しているようですが,4枚以上の小葉を持つ種類もあります。左から3=苔のように生えることからモスチャンピオンと呼ばれる,ナデシコ科マンテマ属の植物(学名シレネ・アカウリス)に近い仲間のようです。左から4=アルペンスノーベルと呼ばれる,サクラソウ科ソルダネラ属の花(学名ソルダネラ・アルピナ)のようです。】
 【他:左から1=糞のなかから出てきたキノコ?,2=コケモモのような,3=?,4=Cocrete-Violette(p240),5=?】
【kondoさんから:左から4=ゴマノハグサ科バルツィア属の花(学名バルツィア・アルピナ)ないしはその仲間?。左から5=キンポウゲ科オキナグサ属の花のようです。写真からもわかりますが,これから花びら状の萼片が落ちて中に見える花柱(もと雌しべの部分)が伸びて,直立した茎の先に翁の白髪のように綿毛をつけます。
】
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●2019.6.12:花の写真一覧
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<峠付近の宿情報>
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