記事No | : 258 |
タイトル | : 「武器よさらば」 |
投稿日 | : 2002/03/09(Sat) 09:58:29 |
投稿者 | : * |
参照先 | : http://home.interlink.or.jp/~thiroshi/rocarno.htm |
●ヘミングウエイの「武器よ、さらば」の中で、イタリア軍に追われた主人公のヘンリイと
従軍看護婦のキャサリンがイタリアからスイスに脱出するシーンがあるが、その舞台がこの湖である。
彼らは、この細長い湖の南端のイタリアのストレーザから小さなボートに乗って約30kmを追い風に
助けられながら漕ぎわたり、一晩かかってこのロカルノの南の村にたどり着くのである。
ボートの中でキャサリンがヘンリを励ましていう。
「もしスイスに行けたなら、朝ご飯にはごちそうを食べましょう。スイスには、おいしいロールパンと
バターやジャムがあるのよ。」
やっとたどり着いた村のキャッフエには、戦争中のことでロールパンはなかったのだが、この嵐の夜の
脱出の物語は何度読んでもスリリングである。戦争中のスイスは、いろいろな問題はあったにしろ、ユダヤ人を
始めとするこうした難民たちの避難場所でもあった。
「武器よ、さらば」は、映画も大評判で、テレビでも何度も放映されている。ヘンリを演じたロック・
ハドソンは不幸な病で死んだし、キャサリンのジェニファー・ジョウンズももうこの世の人ではない。