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サルッツオ旧市街
【f7469:サルッツオ: 城塞への上り坂:市庁舎塔とドォモの鐘塔】

サルッツオSaluzzo(2/2)

サルッツオ旧市街とトラヴェルセッテ峠のアルプス初のトンネル

イタリア:ピエモンテ州クネオ県】[北村 峠一].(Kitamura)      


●サルッツオSaluzzoの旧市街とMercantico全国骨董品展示会


 マンタ城のフレスコ画群を見た後、サルッツオの旧市街に行くことにしました。

 季節的にこのすばらしい風景は見えませんでしたが・・下の写真や地図でわかるように、旧市内は丘の上。左上の城塞、市庁舎の塔、聖ジョバンニ教会の塔などが、冬のモンヴィーゾの雪山の前に展開する風景はきれいでしょうね。

 町の広場に車を置いて、カテドラルCattedrale/Duomo di Saluzzo(1500年頃建造)に向かうと・・街角全体が骨董品で一杯。
Saluzzo Mercanticoという全国骨董品展示会で、かなり有名らしいイベントでした。

 お宝? 面白そうなものも一杯ありますが・・旅の途中なので・・荷物が増えて困るだけですね。

 旧市内のかなりの斜面を登っていき・・Plazzo del Carretto付近まで来ましたが・・祭のせいか、旧市街にはほとんど人影を見ません。

SaluzzoとMt.Viso
【サルッツオの旧市街とモンヴィーゾMonviso(3841m)。右肩にトラヴェルセッテ峠がある(byNet)】【中世の町の地図】


【サルッツオの地図】【Cattedrale/Duomo di Saluzzo(1500年頃建造)。広場では骨董品展示会が】


【Saluzzo Mercantico全国骨董品展示会はかなり有名らしい】【旧市内の斜面を登りPlazzo del Carretto付近】

 丘を登りきった付近にはまず「Chiesa di San Giovanni di Saluzzo聖ジョバンニ教会」。大聖堂の建設より前の1325頃建造された古い教会です。
 続いて「La Castiglia di Saluzzo城塞」13世紀に建てられ、19世紀は監獄に利用され、現在は博物館とのこと。今日6/22日曜は休館でした。

 その城塞広場から、旧市街をずっと下る坂道広場が「Salita al Castello城塞への上り坂」。遠く正面にはCattedraleの鐘塔が見えています。両側の建物のアーチやレンガで装飾した壁、古いフレスコ画などもうっすらと浮かび上がります。

 途中のレストランでお茶をしながら、新婚さんの記念撮影風景をも見かけましたが・・「La Torre Civica市庁舎の高い塔」なども見えるこの一角、サルッツォ侯爵の15世紀の繁栄ぶりが推測できます。


【Chiesa di San Giovanni di Saluzzo=大聖堂の建設の前の1325頃建造された聖ジョバンニ教会】【La Castiglia di Saluzzo=13世紀に建てられた城塞、19世紀は監獄に利用され、現在は博物館】【Salita al Castello城塞への上り坂。正面にCattedraleの鐘塔が見える】


【いくつかの建物の壁にフレスコ画も】

【Salita al Castello城塞への上り坂。La Torre Civica市庁舎の高い塔と、通りに面した建物の壁の装飾など・・】


【Salita al Castello城塞への上り坂。両側の建物のアーチや壁の装飾など美しい】

<関連するサイト>

http://it.wikipedia.org/【wiki/Saluzzo】
http://www.comune.saluzzo.cn.it/
http://www.prioratodipagno.it【Chiesa di San Giovanni di Saluzzo】
http://it.wikipedia.org/【Cattedrale/Duomo di Saluzzo】
Saluzzo Mercantico全国骨董品展示会【Google」画像検索】
http://www.saluzzoturistica.it/【La Castiglia di Saluzzo】

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traversette-tunnel-Italy-Side
【トンネルのイタリア側入口】

traversette-tunnel-France-Side
【トンネルのフランス側入口】

buco-di-viso
【トンネルの断面図】

●トラヴェルセッテ峠Col de la Traversette の【●トンネル情報】と【●峠DB】とサルッツオSaluzzo侯国


 紀元前218年にハンニバルと象がアルプスを越え、ローマに攻め入った最有力候補の峠「トラヴェルセッテ峠Col de la Traversette」に、1480年という、まだ削岩機など動力もない時代に作られたトンネルの情報を少しまとめてみましょう。詳細は【●トラヴェルセッテ峠トンネル情報】を見てください。

・トンネル名:Buco di Viso/Monte_Viso_tunnel/モンテヴィーゾ・トンネルは、トラヴェルセッテ峠の下(海抜2882m)に、1480年に75mの長さで掘られた、アルプスを最初に貫通したトンネル(人用)である。

HumbertII Philip VI ・トンネル建設の約30年前、峠の西側はフランス王国領のドフィーネDauphine地域となっていた。

<1349年、Vienneヴィエンヌのドフィーネ公(HumbertIIウンベール2世:(在1333-49:1355死)=神聖ローマ帝国側の諸侯)は、財政難と男子継承者不在の為、世襲領地と称号をフランス王(Philip VIフィリップ6世(在1328-50))に売り渡した。ヴィエンヌの大司教は、異議申立てをしたが1449年に屈服しフランス王に領土を引き渡した>

サルッツオ公爵ルードヴィコ2世
・建設当時、峠の東側は神聖ローマ帝国側の、★サルッツオSaluzzo侯爵Ludovico IIルードヴィコ2世(在1475-1503)の領地。(峠の北側はサヴォイエ公国領)


フリードリヒ3世 ルイ11世 ・トンネル建設は、峠西側のフランスはLouisXIルイ11世(在1461-83)の時代であり、ルイの主導でSaluzzoサルッツオ公爵が建設との記録ある。(アブリエスのパンフから)


・神聖ローマ帝国の皇帝FriedrichIIIフリードリヒ3世(在1452-93)も、サルッツオ侯爵に工事遂行の勅許証を授けた。

・小国サルッツオSaluzzo地域は、周囲をサヴォワ王国領に囲まれ、フランスとの力を得たバランスで独立を保っておいた。西のドフィーネ・エリアと、サルッツオ・エリアとの大きな交易のためには、アルプスのトンネルが必要であった。


【DauphineとMARsat Saluces公爵領の境にトンネル。紫色はサヴォワ領。緑点線は現在の国境で、アルプスの高い山脈】
・しかしサルッツオは結局、1548年にフランスに占領された後、1601年にサヴォアに譲渡された。

ガリレオ・ガリレイGalileo Galilei(1564-1642)がこのトンネルを通過した記録がある。



・戦略的理由で、何度も閉鎖されていたが、1998年以降は除雪してある夏の間だけトンネル通過が可能になっている。



<●Col de la Traversetteトラヴェルセッテ峠(ハンニバル伝説の峠) サイト>
https://www.eu-alps.com/【トラヴェルセッテ峠トンネル情報】
https://www.eu-alps.com/【トラヴェルセッテ峠情報】
http://it.wikipedia.org/wiki/Buco_di_Viso【Buco di Viso】



<関連書籍・地図>

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<宿・・・>


★Saluzzoサルッツオ周辺の宿

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