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Robiei
【g786:Robieiロビエイのダムから見るGh.del Basodinoバゾディノ氷河と黄色のオキナ草(Pulsatilla apiifolia)】

Robieiロビエイと
Gh.del Basodinoバゾディノ氷河・・

あの広大な氷河を利用する、仮想の発電プラン・・【谷DB

スイス・ティチーノ州】[北村 峠一].(Kitamura)      


●Bavonaバヴォナ渓谷・S.Carloサン・カルロからRobieiロビエイに・・


「今日の天候は素晴らしいから、ゴンドラで高いところに行ったらいかがですか」というモゲーニョの宿の奥さんのアドバイスで、Robieiロビエイに行く事にします。

 Bignascoビニャスコ村から左側のVal Bavonaバヴォナ渓谷に入り、カーブが少ないなだらかな道を渓谷先端の村S.Carloサン・カルロ(938m)に。【谷DB】そして最後に急激な登り道でゴンドラの駐車場に着きます。

Robiei Robiei
【Bignascoビニャスコから左のVal Bavonaバヴォナ渓谷の先端S.Carloサン・カルロ。ゴンドラでRobieiロビエイに・・クリックでGoogleマップに】 【g663:S.Carloサン・カルロからRobieiロビエイのゴンドラ】
 物価の高いスイス、特に乗物の料金は高いのですが、ここのロープウェイの料金は一人往復20スイスフラン(20Chf:約1800円)と格安でした。

Robiei
【g661:ロープウエイを待つ人たち】

 10時の定期便に乗れましたが、周囲の眺めは実に見事。V字型に削られた岩と緑の渓谷、真っ青な空、雪山・・見ごたえのある風景に登山客たちも窓の外に見入り、あっという間の15分で、Robieiロビエイ(1891m)に到着します。

Robiei
【v487:登山客たちも風景に見入る】

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●Lago Biancoラーゴ・ビアンコは大量の残雪で・・


 ロープウェイ駅のあたりは、氷河が削った岩屑がたまったモレーンという平らな地形。案内パンフレットには、Lago Biancoラーゴ・ビアンコ白池(2077m)まで30分、その先Lago del Cavagnooカヴァニョオ湖(2310m)まで3時間とあるので、まずラーゴ・ビアンコまでと歩き出します。

Robiei
【g756:ゴンドラ駅付近の西方向】

Robiei
【g759:東側にはLago di Robieiロビエイ・ダム湖、その奥にCristallina(2912m)が見えている。右の道がラーゴ・ビアンコに向かう】

 やはり1900mの海抜は酸素が少ないのか息が切れます。たった30分のはずなのですが、ダム湖の回りの山をぐるっと、ほぼ一周する道は目的とする湖も見えません。そして北斜面に入り、深い残雪の道になってしまいました。

 ゴンドラが一緒だった何組もの人たちの中にはスニーカーだったり、サンダル履きの人すらいたのですが、雪に足をとられながらも頑張って登っていきます。

Robiei
【g679:ゴンドラが一緒だった何組もの人たちも、雪に足をとられながら登って行く】
 妻はビブラム底の靴と、ストックを持参してはいるのですが、「膝に自信がないので、無理は絶対しない」と言い張ってここでギブアップ。私だけが湖まで一人で往復する事にします。

 結局50分ほど歩いて、やっとLago Biancoラーゴビアンコが眼下に大きく見え、向かいの山にLago dei Cavagnooカヴァニョオのダム湖のアーチがそびえる地点に到達、写真を撮って引き返したのです。

Robiei
【g693:Lago dei Cavagnooカヴァニョオのダム湖のアーチ】

Robiei
【g688:Lago Biancoラーゴビアンコ(2077m)が眼下に大きく見え、向かいの山にLago dei Cavagnooカヴァニョオのダム湖のアーチ(2310m)がそびえる地点で引き返す】

Robiei
【g691:中央の谷の所で妻はギブアップし待つ】
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●アルプスの花はこんな気温でも見事に・・


 登ってくるとき、そして戻りながら見つけた花たちです。まだたくさんの雪が残っていて、朝夕や風があると凍るほどの寒さなのですが、陽の光を待って一斉にツボミを開くのです。【●アルプスの花図鑑

Robiei
【g694:青系の花】【●アルプスの花:青系Index

Robiei
【g789:赤系の花】【●アルプスの花:赤系Index

Robiei
【g780:黄系の花】【●アルプスの花:黄系Index

Robiei
【g788:白系の花】【●アルプスの花:白系Index

Robiei
【g735:Basodinoバゾディノ氷河が真正面】


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●Lago di Robieiロビエイ・ダム湖とBasodinoバゾディノ氷河・・


 登っていくときには気づきませんでしたが、戻り道はGh.del Basodinoバゾディノ氷河が真正面に光って見えています。

 この広大な氷河について、航空工学の教授や風力エネルギー協会の会長まで務めた佐貫亦男(1908-1997年)が、『佐貫亦男のチロル日記』山と渓谷社(p.212)で、次のように書いています。

『その氷河はなにか巨大な反射鏡をひろげたようで・・そこへ焦点を結ばせたら、太陽がちょうどある高度に上がったとき、見物人は全員死亡していた、などのSFができ上がりそうである・・』

 彼は1973.6.26サン・カルロまでバスで来たのですが、ロープウェイが運転休止だったため、曇り空の岩塔だけを遠望して帰ったのです。再挑戦した記録はありませんから、この白く輝く大反射鏡の実物を見れなかったのは残念でしょう。

Robiei
【g725:戻り道はBasodinoバゾディノ氷河が真正面に】

 Lago di Robieiロビエイ・ダム湖の堰堤に登り、パンとバナナの昼食をとりながらこの見事な360度の景色を楽しみます。

Robiei
【g772:Lago di Robieiロビエイ・ダム湖の360度:東側。右の奥にCristallinaクリスタリーナ山(2912m)が見えている】

Robiei
【g775:Lago di Robieiロビエイ・ダム湖の360度:西側:堰堤とBasodinoバゾディノ氷河】

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●Gh.del Basodinoバゾディノ氷河:超大型反射・太陽光・太陽熱発電所(空想・構想)・・


Robiei
【g781::Robieiロビエイのダムから見るGh.del Basodinoバゾディノ氷河。最標高はBasodino山頂(3272m)でこの周辺の最高度】
 目の前の光り輝くバゾディノ大氷河を見ながら、このエネルギーを利用できないかと、素人ながらに架空のイメージを頭に浮かべました。

Robiei
【左下がバゾディノ氷河】

 帰国後、太陽光や太陽熱発電所の実施例などを見つけ、「太陽電池パネル」や「反射ミラー・集熱塔」などを組み合わせ作図したものが下にまとめた空想構想図です。

●Gh.del Basodinoバゾディノ氷河:超大型反射・太陽光・太陽熱発電所の空想構想イメージ・・

Robiei
【空想構想図】

・バゾディノ氷河は東西3km、南北2km以上と巨大で、氷河面が反射・集光に適したカーブをしていると仮定する。

・太陽エネルギーの10%程度しか利用できない太陽光発電と、40%以上のエネルギー利用が可能な太陽熱発電を組み合わせることで効率が高くなるはず。また曇りや雨の日でも、氷河上ではまぶしく「雪目」になるのでかなり発電ができるのではないか。

・太陽光が反射した焦点は時間で移動するが、その付近にいくつもの「反射ミラー兼太陽電池パネル」を空中に吊ったケーブルで固定する。

・空中にある太陽電池パネルで発電した電力は、ケーブルにある送電線で地上の蓄電設備に送る太陽光発電方式。

Robiei Robiei 【地上の集光塔の実例】 【反射ミラーと太陽熱発電の例】
・反射集光ミラーは、地上の集熱塔の方向に追従して反射する機能とする。地上にも大きな集光ミラーを付け、その熱で蒸気タービンを回転させ発電する太陽熱発電方式。

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<参考事項>
・スイスの電力消費量は約60,000Gwhで、55%は水力発電、40%は原子力発電(原発5基)、その他2%はバイオマス、風力、太陽など再生可能エネルギーであり、冬季にはフランスの原発から電気を輸入している。


 翌日行った「Val di Pecciaペッチャ渓谷のPiano di Pecciaピアーノ・ディ・ペッチャ」の大規模な発電所設備関連で分かった情報ですが、「マッジャ谷の発電系統図」によると、このRobieiばかりか、ヌフェネン峠(2478m)の西に見える「グリース・ダム湖」の水までもが、延々とRobieiにトンネルで導かれて利用されているのです。

 2010.4.1付けのwww.swissinfo.chに、「スイスの電力会社がドイツの石炭に熱いまなざし」という記事が出ています。二酸化炭素の排出量増加に結びつく「石炭火力発電」を止める上でも、太陽光の利用をさらに進めて欲しいものです。


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●下りのロープウェイで・・


 13:30の下り便の待合室で一緒になったのは、可愛い男の子兄弟、美人でセンスのいい奥さんの夫婦、その両親の6人家族でした。

Robiei
【v548:可愛い男の子兄弟、美人の奥さん夫婦】
 下の男の子は人懐こく、ゴンドラの真下の風景を見たいと僕たちのところに来て、妻の膝に抱かれて下の駅までずっと窓の下をのぞいていました。上のお兄ちゃんは、それを見て母親に心配そうに告げ口したりしていました。

 そしてゴンドラから降りるとき、隙間が広く危険なので、私が手をつないで降りてあげたのですが、お兄ちゃんは心配して、「よその人といっちゃーだめだよ」とあわてて走って来たのです。「大丈夫よ」と言っている美人の奥さんの感謝の会釈と、笑顔。

 下の村S.Carloサン・カルロから、村や今登ったRobieiロビエイ方面の写真を撮っていると、その家族の車が通過し、ニコニコした奥さん、そして子供たちが手を振ってくれました。

Robiei
【g794:ゴンドラの窓からの見事な渓谷の風景。眼下にS.Carloサン・カルロ村が見える】
Robiei
【g792:ダム建設のため60年代に作られた。125人乗りのゴンドラ】

S.Carlo
【g800:S.Carloサン・カルロから見たRobieiロビエイ方面】

Cascate di Foroglio Cascate di Foroglio
【g802/g660:Cascate di Foroglio/Foroglio Waterfallフォロッリョ滝は落差80m】


<関連するサイト>

http://www.ofima.ch/de/【マッジャ渓谷の発電】
http://www.valle-bavona.ch/【Bavona渓谷】
http://www.museovalmaggia.ch/【Val Maggia博物館】
http://www.sav-vallemaggia.ch/index.html【Societa Alpinistica Valmaggese】
http://en.structurae.de/【Robieiダム情報】
http://www.swissdams.ch/【スイスのダム情報】
http://www.ticino.ch/【Funivia San Carlo-Robiei】
http://www.cas-locarno.ch/【Basodino小屋ガイド】
http://www.summitpost.org/【Basodino氷河・山ガイド】
http://www.myswitzerland.com/【Bavona Valley and Foroglio Waterfall】
Booking.com

<関連書籍・地図>

ヨーロッパアルプスのハイキング地図、ガイド洋書  山渓など:日本語編


<ヨーロッパ・旅・・・>



●スイスのワイン検索

<ビニャスコ村から右側のVal Lavizzaraラヴィッツァラ渓谷へ・・>

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