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Vitkuv-Hradekフラデックの古城
【s087e.jpg:Vitkuv-Hradekフラデックの古城】

オーストリー国境:
Vitkuv-Hradekフラデック城、Kanal運河

ヴォルタバ(エルベ)川:ドナウ川の分水嶺。そこにかかる運河とは・・

チェコ:ボヘミア南部地方】[北村 峠一].(Kitamura)      

●Lipnoリプノ水力発電ダム


 この付近の地図を調べていると、「Kanal」と書かれたルートを見つけます。ヴォルタバ(エルベ)川とドナウ川の分水嶺、北海やバルト海と、地中海を結んだ物資の運搬のための船が行きかった「運河」の跡があるのだろうと、そこを目指すことにします。当然分水嶺の状況も。

 日曜日、若干の曇はありますがTシャツで爽快。Frymburkフリンブールからまず東へ向かうと、そこにダムの堰堤が。下流にはわずかの水量しか見えていませんが、このチェコ最大のダム、発電所は地下160m下の洞窟の中に作られているとのことで、約4km下流でヴォルタバァ川に、そしてチェスキークルムロフに流れていくのです。
ダム〜古城〜運河
【チェコ(ヴォルタバ川):オーストリー(ドナウ川)国境。ダム〜古城〜運河:クリックで拡大】



Kanal運河
【s064.jpg:1960年に出来たLipnoリプノ湖の水力発電用のダム構造図】

Kanal運河
【hd100.jpg:Lipnoリプノ湖の水力発電ダム:下流方向】

Kanal運河
【hd118.jpg:リプノ・ダム湖全景とえん堤】

Kanal運河 Kanal運河
【hd108.jpg:左:オーストリー方面。右:Vitkuv-Hradek】 【s065.jpg:湖一周のサイクリストは運河を知らなかった】

 自転車で湖めぐりをしているという人たちに会い、地図を見せ
「このKanalを知っているか」と聞いたのですが、「知らない」との回答。あまり有名な運河ではなさそうです。
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●Vitkuv-Hradekフラデックの古城


 湖に沿って西に。ちょうどフリンブールから出ている渡し舟の対岸の船着場に出ます。

Frymburkフリンブール
【s070.jpg:Frydavaの渡し場から見たフリンブールの町の風景】

 そこから「遺跡マーク」のある、この付近で一番高い地形・・分水嶺・・に向かいます。延々と植林の林を走り、Vitkuv-Kamen(Zric)フラデック丘:(海抜1035m)へ。そこに車を置き、St.Thomasの丘(1053m)に築かれ・修復された砦(高さ25m)まで歩いて到達。と、古城・砦の入り口ではしっかりと入場料(40kc)。「エ!」と思ったのですが、二人で約200円。

Hradekフラデック城 Hradekフラデック城 Hradekフラデック城
【s071.jpg:深い林道を走り】 【s074.jpg:標識に沿って】 【s092.jpg:城内部は木の足場が組んである】
Hradekフラデック城
【s109.jpg:Vitkuv-Kamen(Zric)フラデック丘:海抜1035m】

Hradekフラデック城
【s086.jpg:Vitkuv-Hradekフラデック城の復元想定外観図】

Hradekフラデック城 Hradekフラデック城
【s091.jpg:Adalbert Stifter(1805-1868):オーストリアの作家・画家】 【s110.jpg:城の歴史はチェコの歴史】

Hradekフラデック城
【s099e.jpg:Vitkuv-Hradekフラデック城からの北側・チェコ側:Lipno・ダム湖が見え、西の分水もはっきりと】

Hradekフラデック城
【s096.jpg:Vitkuv-Hradekフラデック城からの南側:遠くダハシュタイン(2995m)が見えるという写真がある】

 砦の上からの眺めはそれ以上で、北にエルベ川流域、南にドナウ川の分水がはっきり見え、貰ったパンフにもそのことが書いてあり、まさに希望したポイントに来たのです。遠く南には、ダハシュタイン(2995m)の山Dachsteinが見えたという写真も掲示してありました。

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●林道を運河へ


 西にあるカナールへ行きたいと、林道の地図を見ながら進むのですがこれがなかなか大変。まずは南に誘導され、狭い道、すれ違いにも悩みそうな林の中を、またも延々と走ります。左手にオーストリア国境のマークが出て、小さな谷(細い川)が時々見えてきます。

 そしてその先、間伐材運搬のクレーン車に道をふさがれてしまいました。
「何でこんなところに走ってきたんだ」と言わんばかりに、僕たちを無視して作業が続き、後ろから来たサイクリストたちがその脇を通過するのも気にせず20-30分。やっと作業が終わり先に向かうことが出来たのです。

Kanal運河
【s111.jpg:St.Oswaldはオーストリー国境。ここの左手は谷=細い川】

Kanal運河
【hd121.jpg:材木の運搬作業で約20分待つ。】

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●運河:Svarcenbersky Kanal


 やっと着いた目的地付近の交差点。お茶を飲んでいる人たちのすぐ脇にあった地図を見に行き、チェコ語はわからないのですが、単語と地図で聞きます
「Kanalはどこですか?」
「ここがカナールだよ」、なんと目の前の1m巾しかない溝を指差されます。
「船が通れるのでは?」 笑い声が返ってきました。

 先ほど、作業車の閉鎖付近で追い越したサイクリストの若者たち4-5人も、そのKanal脇で休んでいます。
「ここが運河?」 「そうだよ」「船は通らないの?」 「材木を運ぶためのもので、浮かせて引っ張るんだよ」  「船が通ると思っていたんです」・・またも笑いが起きました。

 切り出した用材を浮かべ、ヴォルタバ川やドナウ川方面に運搬した用水路だったのです。

Kanal運河
【hd139.jpg:左にこの付近の地図があって、そこの人たちと話す。この細い用水路が運河】

Kanal運河
【hd130.jpg:細い用水路に切り出した材木を浮かべ運搬した】

Kanal運河
【s124.jpg:両側の石は何に? 多分材木を水に浮かばせるため?】
ネットで
http://www.sumava.com/:再現写真

 でもこんな風に思い込んでここに来たのは僕たちだけではないようで、周りを見ているときに来た自家用車の家族連れ。地図を見ながら、驚いたようなそぶりと声を出したお父さん。子供やお母さんは、「またこんなところに連れて来て」と呆れ顔の雰囲気でした。

Kanal運河 Kanal運河
【s120.jpg:船が通ると思っていたと言ったら笑われた】 【s125.jpg:他の人たちも悩んでいる】

Kanal運河 Kanal運河
【s112.jpg:この用水路がKanal運河】 【s117.jpg:なかなか良いがなんのモニュメント?】

Kanal運河
【s115.jpg:】

Kanal運河
【s116.jpg:】

 この運河に沿った表示板には、ハイキングコースらしい説明もありましたが、特に気になったことは、ここの水の「黒いこと」。
 まるで黒い木・葉の汁が溶け出したような、ちょっと異様な色の水の色なのです。そしてもうひとつはこの素晴らしい石碑に描かれた絵。なにか付近の歴史に基づいたお話が、この絵にはありそうですね。

●Svarcenbersky kanalシュワルツェンベルスキー運河


 Sumaveスマヴェ地区にあり、全長 44.4 km、(巾の広いところ) 3.5-4m/ (狭いところ) 1.5-2m、深さ約1 m  のヴォルタバ川とドナウ川を結ぶ運河。
Kanal運河 Kanal運河
【s113.jpg:ここの水は「黒い」黒い木・葉の汁が溶け出したような、ちょっと異様な色】 【hd145.jpg:この付近の歴史に基づいたお話?】

エルベ川流域図

●ドイツの川:流域図、エルベ川


・ドイツを流れる川と各流域の色別(赤線が流域の境)は右図のように・・Rheinライン河、Donauドナウ河、Elbeエルベ川、Ems、Weser、Eider、Schlei、Warnow、Oderがあります。

・右図の右側のCZ(チェコ)に、エルベ川の源流があります。

http://www.wasserrahmenrichtlinie.bayern.de/【ドイツを流れる川:http://www.bayern.de/lfw/
http://www.wsv.de/【Binnenschifffahrtドイツの運河:歴史情報】
http://www.ph-freiburg.de/【ローマ時代のドナウ川/エルベ川の流域争い】

ヨーロッパ・アルプスの分水・流域関連


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●Vltava-Donau-Waterway水の街道:ヴォルタヴァ川〜ドナウ川


 翌6月19日(月)、1週間のチェコの旅の最終日。アパートの鍵をあの宿案内所のお姉さんに返しに行き、快適だったと御礼をし、Frymburkフリンブールからヴォルタバァ川にそって南下します。

 Vyssi-Brodという標識では大きな教会と塔が見え、町の中にはヴォルタヴァ川の大きな流れがあります。この国境近く、分水嶺まで来ている川があるため、昔からの運河としての通商に便利だったのでしょう。「Vltava-Donau-Waterwayヴォルタヴァ川〜ドナウ川 水の街道」というサイトを旅の前に見つけたのですが、リンツからチェスキークルムロフへの昔からの水の街道があったのです。

Kanal運河
【s171.jpg:】

Vyssi Brod
【s168.jpg:Vyssi Brod】

Kanal運河
【s169.jpg:】

Vyssi Brod
【r810c.jpg:Vyssi Brodのシトー修道会の教会(1259年〜)ゴシック建築】


【赤は分水嶺:北がヴォルタヴァ川、南がドナウ川。(クリックで全体拡大)】

●Donau-Vltava Water-Way 水の街道:ヴォルタヴァ川〜ドナウ川


・リンツからチェスキー・クルムロフへの81kmの水の街道
・ルート: Linz / St. Magdalena 〜 Oberbairing 〜 Hellmonsodt 〜 Zwettl 〜 Schonau 〜 Bad Leonfelden 〜 Rading 〜 Hranice 〜 Studanky 〜 Vyssi Brod 〜 Rozmberk nad Vltavou 〜 Rozmital na Sumave 〜 Zaho?anky 〜 Pridoli 〜 Cesky Krumlov

<関連サイト>
http://www.ckrumlov.cz/【Donau-Vltava Water-Way 】
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●国境、分水嶺・・チェコを離れる・・


 国境:Weigetschlag (Rakousko)に到着。チェコ側では無言でパスポートを見るだけ、印も押しません。そしてすぐ先のオーストリー側の管理官は、パスポートを見て、
「日本人か、俺は札幌に行ったことがあるよ」
「オリンピックですか?」「いや、クロスカントリースキー」
「どのくらいオーストリーを旅行するんだ?」「ドイツで車借りて、チェコ経由、オーストリーの4週間です」
「どこの国が良い?」
「オーストリーがなんといっても一番」・・と親指を立てると・・顔中が笑みになって・・入国のハンコを丁寧に押してくれました。
「旅をたくさん楽しんで!」「ありがとう」

Kanal運河
【hd149.jpg:国境検問】

 国境のすぐオーストリー側、そこが丘としては一番高いので分水嶺でしょう。 海抜は地図から見ると1000m前後のようですが、峠の名はついていないようです。一周のビデオを撮影し、エルベ川流域からドナウ流域へと移り、快適な道を下っていきます。

Kanal運河
【hd164.jpg:ここもドナウとヴォルタバの分水嶺】

Kanal運河
【hd170.jpg:】



<関連するサイト>

 ○http://www.geocaching.com/【海抜:1053m(St.Thomas's peak)の上に城がある。城の高さは25m。(パンフレットから)】
 ○http://www.ckrumlov.cz/【城は海抜1032mの台地に13世紀に作られた。チェコ:オーストリア国境だったが、Eggenbergsが1622年、この一帯を領有したため領域防備の必要性がなくなった】
 ○http://www.sumava.com/【svarcenbersky_kanal。運河での材木運搬の図】
 ○http://encyklopedie.seznam.cz/【encyklopedie:チェコの運河】
 ○http://www.npsumava.cz/【Sumava NATIONAL PARK 】
 ○http://www.motorradfuehrer.at/【Vyssi Brod教会の写真】
 ○http://www.ckrumlov.cz/【Donau-Vltava Water-Way川の街道】
 ○http://www.zamky-hrady.cz/【Vyssi Brod】
 ○http://www.ckrumlov.cz/【Vyssi Brod Monasteryシトー修道会の教会】
 ○http://www.travelfree.cz/【国境Weigetschlag関連】
 ○http://www.xe.com/ucc/convert.cgi【チェコ・コルナ→円】
 ○http://www.iris.at/【オーストリー:Bad Leonfeldenは1154年以降の歴史もあり】

<関連書籍・地図>

 本:『プラハ・チェコ』旅名人ブックス:日経BP企画p.298-
 本:『物語チェコの歴史―森と高原と古城の国』薩摩 秀登 (著) 、中央公論新社
 本:『チェコとスロバキア―歴史と現在』大鷹節子著、サイマル出版会
 本:『地球の歩き方:チェコ・ポーランド・スロヴァキア』
 本:『東欧の郷愁』新潮社

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<関連HOTELなど>

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<以上でチェコ編を完了します。 この先オーストリア・アルプス編とし、巡礼教会のあるマリアツェルを目指します。・・>
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