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murauムーラウ

Murauムーラウ
 カレンダーの写真ででしょうか、この町の名前を見たことがあるのです。そしてこの町で泊まろうかと計画して・・

 暑い! こんな暑い石畳の広場。パラソルの下と建物の陰だけに、若者がビールやアイスクリームで、午後の暑さに耐えていました。
[北村 峠一].(eu-alps)      


<2003.6.8(日)>
 ゼルク峠から来た道を戻り、そのまま南に向かうと、Murムーア川の縁にMurauムーラウはあるはずです。 たしかどこかで、カレンダーなのかジグソーパズルの写真だったのか、このムーラウという地名と写真を見たのです。今回の旅のルートの近くにこの町を見つけた時、よさそうなところだろうから、そこに2泊し、周囲の峠をいくつか回ろうと計画してこの町に入ってきたのです。

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【00.jpg:ムーラウの旧市街の細い道を行くと、町の広場に出る】

 Rathaus市役所の建物などがあるので、町の中心地でしょう、この旧市街のカラフルな色の建物に囲まれた広場は、車で動いているときはそれほど感じなかった熱波が「爆発」押し寄せて来ます。たぶん観光地であろう町には、パラソルの下でビールを飲む若者、建物の影にアイスクリームをなめている人たちが居るだけです。日曜の1時でこんな感じなので、小さな町なのでしょうか。それともサラリーマンの居ない事務所街?
(あとで調べたところ、6/8日曜はオーストリアの祝日:聖霊降誕祭(Pfingsten)==復活祭の50日後:聖霊により他の国の言葉を話し出した日。さらに翌日も連休で、商店、美術館などが休み、宿を見つけるのに苦労したのです)

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【13.jpg:カラフルな色に塗られた建物の脇に駐車する。正面がビール博物館】

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【23.jpg:広場を見渡す。この熱射に、人はみなテントの下で冷たいものを。黄色の建物が商工会議所、その右が旧裁判所などの行政関連の建物】

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【16.jpg:右の建物が市役所。車はあるが日の射す場所に人影はない】

 建物の影にいる子供たちは、アイスクリーム屋との間を行き来しています。夏休み前の郊外学習のグループでしょうか、ボーイスカウトのネッカチーフのようなものを、首にしている子が居ますから地元の小中学生かもしれません。山歩きや見学をしてきて、暑さで喉も乾き放題? 皆おいしそうにアイスクリームをほおばっています。僕たちももうたまらなくなって・・・実は「ビールを!」と行きたいところですが、「アイスクリーム」で我慢します。宿が決まり車を停めてからと。

 この暑さの中に、本当に小さい赤ちゃんを連れている5-6人のイタリア系の家族?が、やはりアイスクリーム屋さんのパラソルの下に陣取っています。かわいい顔をしたその孫に、おじいちゃん、おばあちゃんが会いに来たのかもしれません。お母さんのおっぱいを飲んでいる赤ん坊の顔が、火照っているようで、見ていて心配。・・・よけいなおせっかいはしませんが・・・
「かわいいですね、何ヶ月ですか」の問いに、「3週間ですよ」陽気そうなお父とうさんは、かわいくてしかたない声で教えてくれます。首も座っていないような赤ん坊を、乳母車で連れ出して、この熱波に当てていいのでしょうか?

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【39.jpg:ボーイスとガールスカウトだろうか。ムーア川のラフティング+ハイキングの帰りだろうか】 【43.jpg:僕たちもこのテントの下でアイスクリームをほうばる。この厚さの中、首も座らない生後1カ月の赤ん坊を連れ出した新婚さんも】


 まだ昼を食べていないのですが、暑さのせいかその気になりません。でも宿を見つける必要があるので、しかたなく太陽の下に出て、インフォメーションか、ホテルのマークを探します。ムーア川の橋を渡る時に、川下りのラフティングをしている団体を見つけます。「いいなー涼しそうで」
 木陰のある公園の先に、ちょっと趣のある教会が見えます。

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【50.jpg:左:聖アンナ教会、右:音楽堂】

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【67/81.jpg:聖アンナの外観、85/96.jpg:内部の祭壇上部の装飾、聖アンナの像】
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【84.jpg:Friedhofskirche St.Anna聖アンナ墓地教会。1400年頃のゴシック様式、フレスコ画、祭壇 】 【91.jpg:内部の壁画】

 [Friedhofskirche St.Anna]聖アンナ墓地教会という意味でしょうか。1400年頃のゴシック様式とありますが、左右に張り出した階段状の張り出しが特異な建物です。その外壁に壁絵がありますが、風雨と強い日光に絵はほとんど判明できません。

 ひんやりした内部には、正面上部や側面にフレスコ壁画があり、きらびやかな祭壇の装飾の奥に、聖アンナの像があります。イエスとその母マリア、その二人を膝に乗せているのが、マリアの母アンナなのです。おばあさんが見る娘と孫、かわいい気持が一杯ですね。先ほどの炎天下で見た、3週間の赤ん坊を見るおじいさん、おばあさんの目も同じようにやさしかったですね。

 教会から外に出ると、またもあの暑さです。そして、周囲にはモダン、斬新な、金持ち趣味?の、この旧市街にそぐわないような建物があちこちに建てられていて、あまり町をゆっくり探索する気になりません。多分あの丘の上に見える大きな教会の塔も有名なのでしょうが、ビデオで撮影する気力もありません。もう少し先に行き、もっと涼しい、海抜の高い村に行って小さな宿を見つけようと決めます。

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【422.jpg:ムーア川と旧市街の眺め。Murau=Murムーア川のAu=Aue草原という意味だろう】

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【a2.jpg:ムーア川と橋】
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【a9.jpg:聖マタイ教会と旧市街】

 古代ローマの街道で栄えた町、今はビールと観光で豊かな町なのでしょうが、僕たちが求めている古ぼけた街ではないようです。ムーア川に沿ってさかのぼり、次のKatschbergpasカッチュベルク峠(1641m)の方に行ってみます。さっき通ったTamswegタムスヴェークやMautendorfマウテルンドルのすぐ南に戻ることになります。

イタリア・オーストリア国境付近の古代ローマの道
【Murauムーラウは、古代ローマの道:地中海から、タウエルン街道でザルツブルクに抜ける間の町。
クリックで「琥珀街道/古代ローマの道とアルプスの峠 」へ】



<Murauムーラウ関連のWeb-Site>

 ○http://www.stadtmurau.at/【ムーラウのガイド。地図=Stadplan/Murau】
 ○ Murauerムーラウの地ビール:あちこちで飲む:うまい。1495年創業古い】
 ○1994年スキーワールドカップ、ムーラウ大会で、葛西紀明優勝【ムーラウはスキーワールドカップが開かれる場所。
  岡部孝信(1994年8位)、荻原健二(1996年8位)、荻原次春(1996年17位)なども】


<LungauルンガウのSt.Martinザンクト・マルティン、St.Michaelザンクトミヒャエル付近まで・・・>

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