【g937:Santuario di Re：聖地レの聖堂は見違えるような建物に】

Santuario di Re：聖地レ

チェントヴァッリ渓谷からヴィゲッツォ渓谷へ。あまりに立派に建替えられたマドンナ・デル・サングエの建物に、唖然と・・

【スイス・ティチーノ州,イタリア・ピエモンテ州】[北村峠一].(Kitamura)

●スイス：Centovalliチェントヴァリー谷
～イタリア：Val Vigezzoヴィジェツォ渓谷・・

　マッジャ渓谷モゲーニョ村、ベースキャンプとして５泊したB&B「Casa Leemann」の奥さんにお別れして西に向かいます。

　アスコナの北のTegnaで、Centovalliチェントヴァリー谷に。「百の谷」と言う意味の谷なのですが、Melezzo川には、それほど多くの支流が合流していません。むしろマッジャ渓谷の方がはるかに合流しています。でもチェントヴァリーの方が地形は険しく、人が住む平らな場所があまりないように感じます。

　その狭い谷を、イタリア・ドモドッソーラに向かう線路が走り、国道が走っているのですから、道路の巾やカーブなどの整備がスイスの他の場所に比べてかなり遅れていても仕方がないのかもしれません。

【Centovalli-Vigezzo-map。クリックでGoogle地図】

【v636:Centovalli渓谷も最初は2車線だが】

【v641:Centovalli渓谷を行くFART鉄道】

【g935:狭いCentovalli渓谷は、線路と道路が入り組み狭い】

　その狭い道はイタリアに入り、谷の名前もVal Vigezzoヴィゲッツォ渓谷に変わります。そしてさらに整備が悪くなり・・

　交通量も減り・・

　見通しの悪い・・狐が出そうな林の中の寂しい道・・

【g950:ピカピカのMadonna della Sangue聖堂(南面)】

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●Santuario di Re：レ(王)にある聖地・・

　と、前方に・・こんな田舎には信じがたいほど大きな、そして立派なドームのある建物が見えたのです。

Santuario di Re:Madonna della Sangue

【h134:Santuario di Re：聖地レの聖堂が突然現れた(東側から見る)】

　2000年の旅の途中の7月3日、マッジョレー湖岸のBrissagoブリッサーゴあたりから、ValleCannobioカンノビオ渓谷を北上し、Malescoマレスコでこのヴィゲッツォ渓谷にたどり着いたのですが、あの町にしては建物が立派すぎます。

　狐につままれたような気持ちで町に入ってきました。そして建物の周りを廻りながら観察・・
Santuario di Re:Madonna della Sangue

【g952/g939:左に廻って見るとMadonna della Sangue(西側)】

【g943/g942/g941:Madonna della Sangue】

【2000.7.3にMalescoマレスコに来た時の教会。右の入口とそこの壁画が面影を残している】

　建物をほぼ一周して、西側に来た時、その教会入口のアーチと、その壁画を見た時、2000.7.3にMalescoマレスコに来た時の「やっぱり、あの大きな教会だ」とわかったのです。

　この９年で信じられないほどに変わりました。とても同じ場所に来ているなどと思えないほどでした。

　前回薄暗かった教会内部に入って見ましたが、そこは明るくなり、そしていつの間にか大ドームのある空間に向かい、ライトアップされて輝く「聖母子のフレスコ画」を見たのです。

　巡礼の方たちでしょうか、何人もの人がその絵に向かって祈っています。こんな風景も前回は気が付きませんでしたから、レイアウトや照明が大きく変わったのでしょう。

【g946/g954:Santuario di Re:Madonna della Sangueのフレスコ画がライトアップされ、巡礼者の祈りに囲まれている】

【Madonna della Sangue】

●Santuario di Re：レの聖地・・
　　Madonna della Sangueマドンナ・デル・サングエ・・

　このヴィジェツォ渓谷にあるRe(王)の聖地は、フレスコで描かれた母乳を飲ませる聖母の絵から、大量の血が噴出したことで重要な聖地になったとのことです。

　1494年の出来事、Re村は谷に沿って散在した小さい村のひとつでした。小さな教会が建てられ、ポーチ(庇)の下に聖母子のフレスコ画が描かれました。

　4月29日の夜、ある若者がこの広場で友人と「piodella」というゲームをしたのです。それは平らな石「piodella」を投げ、木製の棒で打つ野球のようなもので、勝てば石が自分の物になるゲームでした。

　ところが運がなく、負け続けた彼は怒って石を放り投げますが、それが肖像画の聖母の額に当たったのです。冒とく的な行為をした彼はあわてて逃げ帰りました。

　翌日の礼拝の最中、肖像画の額から出血しているのに気付いた村人の驚きの叫びに、教区司祭とすべての村人も気付きました。

　多量の血がどっとほとばしり、そしてそれは強い匂いを発しました。流血は20日間ほど続きました。

　このことは村の公式書類に記述され、事実として残されたのです。

○http://www.parrocchiavanzaghello.it/santuari.html【世界の聖地】から概訳
○http://www.comune.re.vb.it/Santuario?MiracoloDelSangue【奇跡の物語図説：文も詳細】
○http://santuariomadonnadire.com/【奇跡の物語を分析解説している】
○http://stresasights.blogspot.com/【奇跡の物語概説】

○http://www.comune.dairago.mi.it/【ミラノ県のDairagoにも同様(右の図)のマドンナ・デル・ラッテのフレスコ画がある】
〇SANTUARIO MADONNA DEL SANGUE RE, VAL VIGEZZO【youtube】
〇Re (Italia)【it.wikipedia】

　後でわかった事ですが、聖地のあるのは「Reレ村」で、旧市街などは「Malescoマレスコ村」。この二つは隣接した別の自治体でした。ですから2000年の旅の地名は「Malescoマレスコ」と「Reレ」とすべきだったのかもしれません。

　Santuario di Re 'Madonna del Sangue'は、東側や南側から見える立派なドームのあるRe聖所記念堂のことで、西側から入る教会は、Chiesa Parrocchiale di Santa Caterinaセント・キャサリン教区教会。その二つはドッキングして、一緒になった建物のようです。

　すぐ西にある▲Santa-Maria-Maggioreの分水(830m)【峠DB】を越えて・・