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【d63.jpg:アルペ・ディ・シウージ高原、6月の雪 ●アルプスの花

Alpe di Siusi/Seiser Alm
アルペ・ディ・シウージ/ザイザー・アルム高原(1880-2011m)-(1)

6月のアルムに咲く花も、この季節外れの雪にかわいそうです。
冷たい雪でも、大雨でも、一週間連日で・・【●峠DB

ドロミテ:Sassolungo(Langkofel)サッソルンゴ・エリア】  
[北村 峠一].(Kitamura)      


 カステルルートの町に泊まった翌朝の大雨、凍えるような気温。宿のマダムに 「シウージの道は、有料や許可などの規制はある?」と聞きましたが、
「無料だし、規制もない。何の問題もない、楽しく走ってきて」と、例の明るい答えでした。

 やはりここまで来たのですからアルペ・ディ・シウージの高原を見たいと、午後小降りになったところで約15分車を走らせます。

alpe-di-siusi4-map 【alpe-di-siusi4-map:2009/2011m=Hotel-Panorama=この付近の分水。1844m=駐車場、1914m=Icaro小屋付近】
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【d58.jpg:シウージへの登り途中から見るシリアル山、Pta.Santner(2413m)の頂】

 ほぼ登り切った1880mの地点には、大きな駐車スペースがありますが、6月20日というシーズンの日曜にもかかわらず、この寒さで、やはり2−3台の車が停まっているだけです。

 この先、周囲の丘に登って眺めを見たいのですが、車でこの先入れるのでしょうか? 道の右側になにやら道路規制のような道路標示があり、下にイタリア語で何やら書いてあるのですが、よくわかりません。多分、ホテルや山小屋用の車のみ可能、一般車は規制ということ(?) らしいのですが。

 まだ時々小雨も降っており、傘を持って歩くには寒いし、周りに聞けるような人もいません。ちょっとだけあそこの丘まで走ってみようとすると、妻が心配そうに、大丈夫? と聞いてきます。
「宿のマダムもああ言っているんだから・・・」と、交通標識の読めない (はずの) 妻をだまして(?)、その細い道を走り始めます。【●峠DB

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【d71.jpg:2011mのAlpenhotel Panoramaから見る東方向:雲が低く垂れ込めている。アルムには黄色の花が凍っている】

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【d65.jpg:南方向:雪の中、山小屋が点在する幻想的な風景】

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【d67.jpg:西方向:シリアルの頂も雲・霧ではっきり見えない】

 台地の上に行くに従い、路面にざら目状の雪も残り、舗装道路も終わったAlpenhotel Panoramaパノラマ・ホテルが、この付近の最高点。分水域になっているので、周囲に下っていく関係がよく見えます。右手、西は今登ってきたカステルルートの方向、お目当てのシリアル山の頂は靄。左手、東に下っていくとS.Cristinaサンタ・クリスティーナ、北はOrtiseiオルティゼーイと、サッソルンゴの巨岩の眺めがすばらしいところ。が、今は残念ながら雪雲の中、何も見えません。突然の雪に、花の先が萎れたバターカップ(キンポウゲ)なども撮影しますが、この寒さにいつまでも耐えられず車に逃げ込み、出発した駐車場まで戻ります。
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【d72.jpg:牧草小屋】

 さてどうしましょうか、通行規制らしいことは妻もわかり始め、でもやはり東の丘にも行ってみたい。そこで、非常用に持参した携帯カイロを2個、背中に入れ歩き出します。

 雲が走り、完全に隠れていた山も、一部が少しずつ見えてきます。そして雪に痛めつけられてはいますが、頑張っている花を撮影します。今回の旅のテーマのひとつ、花をたくさん撮り、苦手な花の名前を調べ「アルプスの花図鑑」風にまとめてみたいと思っているのです。花のことはまるで素人、だからこそ知りたいのです。

 今回の旅で撮影した1,000枚近くの花も、天候の悪いときの露出不足やピンボケで、使えるのは1/3以下。さらに同種のものが多かったので、多分100種弱ぐらいの図鑑になるでしょうか? (目下75種) でも帰国後の図鑑での調査は、時間ばかりかかり、その割には名前の不明なものが多いのです。 皆さんの中でお分かりになる方、教えてください

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【d95.jpg:花も冷たそうだ。 左から:ゲンチアナ・コキアナ(リンドウ科)、トゥロリウス・エウロパエウス(キンポウゲ科)、ポリゴヌム(タデ科)、?、Tabouret(アブラナ科)、ポリゴヌム・ビビパルム(タデ科)・・●アルプスの花

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【d79.jpg:サッソルンゴ山も、雲の切れ間から】 【d59.jpg:Sciliarシリアルにも雲が走り、全体が見えるときがない】

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【347.jpg:1914mのAlb.Icaroの先、M.Pizへの途中から東を見る】

 結局1914mのIcaro小屋の先、M.Pizへの途中まで歩いてみましたが、周囲の山をくっきりと見ることは出来ませんでした。でもこの丘陵のなだらかなカーブと、雪・雲のモノトーン的な美しさを堪能し、戻ることに。

 車までの帰路、山歩きのグループと駐車場まで一緒になります。フランス・アルザスから来ている方たち。バスで出発点まで行き、さっきの駐車場にバスが迎えに来てくれているとのことです。

「今日も泣きそうになるほど冷たい雪が降る中、サンタ・クリスティーナから、4時間近く歩いてきたんですよ」 と60歳ほどの女性が話してくれます。
「元気ですね、でも皆さん若いから」 フランスも年配の山歩き愛好者は多いようです。
「登山の会でねー、昨日も雨の中歩き、今日も雪。この一週間、毎日歩くんだよ」 雨男のおじさんは若干自嘲気味。
「普段は地元の低い山で、年一回は遠いところに」 まわりのおじさんたちも話しかけてきます。
「アルザスには3年ほど前行ったことがありますよ。ストラスブールの大聖堂や、コルマールの運河など歴史一杯でいいところですね」 自分の町をほめられると、皆さん喜びますよね。
2005.2、コルマールの成城学園は
廃校になりました。
日本企業の規模縮小で生徒数が
激減したためとのことです。
「日本のソニーがコルマールの北に、リコーが南にあるんだよ。Seijoという学校も」 日本にいても聞いたことのないことまで、話してくれます。その学校は、どうやら成城学園のようです。
「私たちも東京の成城学園の近くに住んでいたことがありますよ」・・・

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【367.jpg:アルザスの登山ツアー客は、バスで1週間の山歩き】

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【394.jpg:いずれもお年を召した方たち。雪・雨の中、サン・クリスティーナから10kmほどを歩いてきた】

 話しながらの1時間はあっという間です。
「明日はきっといい天気になりますよ」 雨男のおじさんへの、お別れの挨拶です。
「そう願いたいね」

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【369.jpg:霧がかかり寒い】

<晴れればいいけど、あまり期待は出来ないかな・・・と宿に帰りますが、夕日に輝くシリアル山を見て翌朝 ・・・>

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