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Wurzenpasの国境検問所

Wurzen pasヴルツェン峠(1073m)
 Korensko-Sedloここは、オーストリアとの国境。検問所のこのシーンも、2004年にはなくなってしまうのです。【●峠のDBへ

 EU加盟で、国境の検問官がいなくなり、ユーロ導入と同時に両替所のおばさんが、そして徐々にガソリンスタンド、レストラン、おみやげ屋などが無くなって・・・彼らはその後どこで働くのでしょう?
[北村 峠一]      


 Gozd-Martuljekから国道R202号線を西に。Podkorenからオーストリア国境のWurzenヴルツェン峠に向かって右折し、山道に入ります。この峠は往復するつもりです。

【Gozd-Martuljekから、Wurzenヴルツェン峠に行く】
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【190.jpg:国道R202号線をさらに西へ】

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【196.jpg:Gozd-Martuljekが終わり】

 Podkorenはオーストリア、イタリアに接した、海抜820mほどの村。北に4kmでオーストリア(Korensko-Sedlo峠/Avstrija)国境の1073mのヴルツェン峠、西も4kmで海抜854mのイタリア(Ratece=Fusine峠/Italija)国境の分水嶺、とまさに国境の村。僕たちは、右(北)のオーストリア側に向かって峠道を登っていきます。

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【1a4.jpg:Podkorenは北4kmでオーストリア(Avstrija)、西4kmでイタリア(Italija)Ratece国境に。ここから北にオーストリア側に向かう。】

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【1b7.jpg:オーストリア(Korensko-Sedlo峠 Avstrija)方面は開通(Odprt)】 【1c0.jpg:Karawankenカラバンケ山脈の山並】

 キャラバン(牽引)車規制のマークが出てきました。スロベニア側のこの峠道はなだらか、標高差で200mほどしかなく、よく整備された道なのですが、オーストリア側はGailゲール川(海抜約570mなので標高差約500m)に向かって急激に下り、かつ曲がりくねった狭い道で、牽引車は規制されているようです。オーストリアのVillachフィラッハ方面に迂回する道は、東にも西にもあるので問題ありませんが、このあたりではじめて規制に気づく車がいたら、ちょっと可愛そうです。

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【1d0.jpg:国境の峠に近づくと、色々な交通規制や案内の表示が出てくる。「牽引車規制」は、オーストリア側の道が険しいため。】


 国境の峠、Wurzen pasヴルツェン峠(1073m)、(スロベニア側ではKorensko sedlo峠という)に到着。こちらスロベニア側には、インフォメーション、レストラン、両替所、レストラン、地図ショップなどの建物があります。数日前スロベニアに初めて入国した、あのブドウ園のトラクターだけのための国境より、こちらの峠道の牽引車通行制限の国境のほうが、設備などもはるかに大きい。やはりフィラッハやクラーゲンフルトとの交通量が多いのでしょう。

 スロベニア国境には、あの制服の役人風の人たちが数人、建物の外に見えています。峠の撮影をするためだけにここに来たのですが、どうも東欧の、共産国の国境のいかめしさ、怖さを感じてしまいます。かつて日本復帰前の沖縄の基地撮影、南北朝鮮の国境・板門店に着くまでの撮影禁止、各国の空港でも軍設備の撮影禁止のことなど、きっと皆さんの中にも、こんなことがあったということを覚えている方もいるでしょう。

 そんなことで、あまり検問所近くまで行かないほうがいいだろうと、ちょっと離れたところで駐車し、ビデオカメラが国境の検問官に見えるようにしながら、国境のネットの方に近づいていきます。周りを見渡しますが、峠の看板は見つかりません。そしてやっぱり、国境の検問官がこちらを注視しているような気がします。撮影禁止のマークは無いので、注意されることは無いとは思いましたが、一応右手を軽く上げて挨拶してみます。これに対応して検問官も手を上げてくれたので安心しました。いつものように360度の撮影をして、あまり怪しまれないうちに引き上げます。

 考えてみれば来年EU加盟でこの国境の検問行為も、この建物すらも、なくなってしまうので、撮影禁止のはずはないのですが。(旧東欧に対する偏見があるわけではないのです。単に怖がり? ・・・いや、かなり大胆です。もしかすると自分では忘れていますが、小さい頃、なにか怖い思いをしたのでしょうか?)

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【1d1.jpg:正面(北)がオーストリア側。左がインフォメーションなどがある建物。あの二人の検問官がこちらをずっと見ている。】

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【231.jpg:右(南)がスロベニア方面。】

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【233.jpg:手前の暗い建物がスロベニア側の検問所、向こうの白い建物がイタリア側検問所。2004年にはこの建物も無くなるだろう。】

 この峠の北側、オーストリア側には1997年(C-Site)旅しました。
 1997.6.26:Klagenfurtクラーゲンフルトで車を借り、Mariawortherマリーア・ヴェルトを経て、Drawドラウ川、Gailガイル川を横切り、この国境付近で昼を食べました。当時のメモを見るとFurnitz(Finkensteinの西)で、サンドイッチ・ミルクセーキ・ティ(106シリング約900\)を。
 VTRもその付近で撮った記憶もありますが、Hi-8なのでDVに変換しないと簡単には確認できません。いずれそのシーンも載せたいと思います。そのあとMaria-Luggauマリア・ルーガウを経て、カルティッシュに泊まり、翌朝雨の中ドロミテに向かったのでした。
 ここに来るまで、スロベニア・トラールの現金残額をどこかでユーロに取り替えようか考えていたのですが、残念ながらすっかり忘れました。まあこれから先の道でガソリン入れることもあるだろうし、イタリアに抜けるPrediプレディ峠も、ここと同じ程度の設備があるだろうから、そこで換金しようと考えます。


<国道R202の分岐点まで戻り、Kranjska-Goraクランスカ・ゴーラの町に向かいます・・・・>
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