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記事No : 596
タイトル Col do Bonhomme ボノム峠 949m
投稿日: 2009/07/23(Thu) 09:26:13
投稿者romeosierra3

Col do Bonhomme ボノム峠 949m

フランスのロレーヌとアルザスの間のあるボージュ山脈を越える峠のうち二番目に高い峠。
Bon homme=善き男、という面白い名前。

シュルクト峠の北に位置し、ロレーヌのSt Die(サンディー)とアルザスに入ってKaysersberg(カイザースベルグ)経由でColmar(コルマール)という二つの主要都市を最短距離で結ぶ幹線で、シュルクト峠より交通量は多いと思われる。シュルクト峠ともども冬は除雪と塩撒きで通年の交通が確保されるが、除雪残りや路肩、駐車場に踏み込んだ時、日陰の凍結対策から冬はスタッドレスタイヤの方が無難である。
アルザスからこの峠を越えてロレーヌに入ると、クリスタルガラスのバカラやアールヌーボーのナンシーは近い。

ボノム峠からシュルクト峠を経てボージュの稜線道路を南下する道路は非常に気持ちの良い高原道路で、夏は両側にジギタリス、ヤナギランなどの花咲き乱れ、ブルーベリー摘みの楽しみもある。このブルーベリーはミルティーユというつる草に近い背の低い潅木の実で、摘むには四つん這いの重労働であるが、畑に栽培されているブルーベリーより小粒でパンチが効いた味がする。ミルティーユはアルプスにもあって秋には紅葉するので、基本的に黄葉で赤くなる葉が少ないヨーロッパの山の秋の彩りになる。

カイザースベルグはシュルクト峠編で紹介したようにアルバート・シュバイツァー博士の生地で、生家は現在博物館になっている。シュバイツァー家は生まれて間もなくマンステール近郊の村に引越し、アルバート少年はマンステールで初等教育、ストラスブールで高等教育を受けた。最初に学んだのは『自分がやりたかった事』で神学と音楽、医学は30歳を過ぎてから『他人の為に役にたつ事』として学んだ。博士は(野口英世のような)医学者ではなく純粋に臨床医であった。

ボノム峠も第二次大戦時の米仏(自由フランス軍/フランス国内軍)のアルザス進撃路で、ボノム峠出口を制するカイザースベルグでは戦車を投入しての市街戦も行われ、今でも弾痕が残る建物がある。町そのものは戦前の姿に修復され、観光客に人気のあるワイン村である。
アルバート・シュバイツァー博士の生家は博士ゆかりの品を展示した博物館になっている。


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