2009年のアルプスの花たち（-３：黄色系）

白色系の花は・・新規に１１種追加で７３種に・・
「キツリフネ(黄釣船)」って変わった構造ですね・・

　[北村峠一].(Kitamura)

　白色系に続いて、黄色系117枚の写真を分類してみました。実はもっとたくさんあったのですが、図鑑や昨年来画像との比較、ネットでの該当映像検索などにかなり疲れてしまったのです。そのため、同一植物と思われる20-30枚の花はパスしてしまいました。

　ところでこの、３枚の花弁の花はなんでしょう？　ピントもはっきりしていない画像だったのでよけい悩みました・・

　でも幸い複数の角度から撮影していた事、他の地点でもこの花に会えた事などからやっとわかったのですが・・

　上から釣り下がっているんですね。花の構造はわかりにくいので、図で解説しましたが、５枚の花弁があるのだそうです。

　花の名は「キツリフネ(黄釣船)　Impatiens noli-tangere」　変わった花ってあるものなんですね。

・萼片は３枚で、花柄が付いている所に左右に２枚ある小さなものと、後方に長く嚢状になり、末端部が距になっているものが萼。

・花弁は上側に反り返っているものが１枚、下側に２枚づつが合着したものが２枚、本質的には５枚。

【キツリフネ】{黄釣船}[Impatiens noli-tangere]
(ツリフネソウ科)

【オオマツヨイグサ】
[Oenothera erythrosepala]
(アカバナ科：花弁4)
{マツヨイグサ属}

　次に・・
「これは普段、どこかで見たことがあるんだけれど・・なんだろう」と頭をひねったのがこれ・・【月見草】・・

　ところが「ツキミソウOenothera tetraptera」は薄いピンク色の花で、この黄色の花の正式名は「オオマツヨイグサOenothera erythrosepala(アカバナ科」。

　撮影した場所はスイス：ティチーノ州、Verzascaヴァルザスカ渓谷のSonognoソノーニョという村です。海抜が約1000mほどなので、ヨーロッパ・アルプスといってもかなり低い場所。アルプスの南斜面の渓谷ですから過ごし易いところのようです。●近隣峠・谷DB】

　結果として、黄色系の花で新たに追加した種類(名前が判ったもの+不明なもの)は以下の１１種です。そして黄色系の総計は、７３種(不明含む)となりました。

【ポテンティラ・フレイニアナ？】 [Potentilla freyniana?] (バラ科：花弁5) {ミツバツチグリ?}	【セドゥム・アルペストレ】 [Sedum alpestre] (ベンケイソウ科：花弁5) {マンネングサ属}	【ペディクラリス・フォリオサ】 [Pedicularis foliosa] (ゴマノハグサ科：花弁唇形) {シオガマギク属}	【オオマツヨイグサ】 [Oenothera erythrosepala] (アカバナ科：花弁4) {マツヨイグサ属}	【クサノオウ】 [Chelidonium majus] (ケシ科：花弁4) {草の黄/瘡の王}
【？】 [?] (バラ科：花弁5) {　}	【？】 [?] (バラ科：花弁5) {　}	【キツリフネ】 [Impatiens noli-tangere] (ツリフネソウ科：花弁唇形) {黄釣船}	【ベルバスクム・タプスス】 [Verbascum thapsus] (ゴマノハグサ科：花弁5) {モウズイカ属}	【エウフォルビア・ラシリス】 [Euphorbia lathyris] (トウダイグサ科：花弁3) {ホルトソウ}
【メコノプシス・カムブリカ】 [Meconopsis cambrica] (ケシ科：花弁4) {メコノプシス属}

　まだ「？」の花がいくつもあります。もし何か手がかりの情報がありましたら、「ｘｘの花では？、ｘｘのURLに、似た花がある」など・・教えてください。そして、勘違いしている種に関しても宜しくお願いします。

●整理した結果は「ヨーロッパアルプスの花写真図鑑：黄色の花　Yellow-index」(７３種)を見てください。

＜続いて、赤色の花を整理します・・＞