【r214.jpg:右の門を行くと城館、真っ直ぐが市の広場へ】

Steyrシュタイア(2)

旧市街の壁絵や建物を観光し、車に戻ってみると・・

【オーストリー：オーバエスタライヒ州】 [北村峠一].(Kitamura)

●城門と紋章

　シュタイア川とエンス川の合流点の橋から南に、旧市街入ってきました。

Wappen_at_steyr
シュタイア市の紋章

Steiermark_Wappen
シュタイアマルク州の紋章

　上に吊られている旗は、この町の紋章(Wappen)です。デザインは火を噴く立像のライオン、緑地に銀色、炎、角、爪が赤です。1160年のOtakarオットカルⅢ世辺境伯に因んだものとのこと。

　ガイドブックにあった「シュタイアマルク州の名は、この町の名に因んでいる」ということなので検索してみると、その紋章もほぼ同じマークに王冠が載っているデザインでした。

　右手の門を上がっていくと、高台にある城塞。その門の壁にいくつもの紋章、旗、甲冑などを着飾ったナイトの壁絵があります。

Steyrシュタイアの旧市街。＋は３つの主要教会

【r216.jpg:城館の門に描かれている騎士、紋章などの壁絵】

【s561.jpg:シュタイア城が岩の上に構えている】

　騎士が持っている盾に書かれている紋章をよく見ると、左側は「双頭の鷲」。これは神聖ローマ帝国の紋章で、東西ローマ帝国の結合の意味を込めており、以降ハプスブルク帝国の紋章になっています。

　一方右側は第一次大戦で敗戦した後の1919年からのオーストリーの紋章、「単頭の鷲」頭が一つです。この二つの時代を守る城。1000年もの歴史ある城を象徴する絵を、門に誇らしげに描いたものなのです。かつてはウィーンと権勢を競ったというこの町の城には、今、博物館があるようです。

●市の広場Stadtplatz

　シュタイアの中心広場に入ってきました。市の観光ガイドには「ヨーロッパで最も美しい街」とありますが、最近はどこの町も観光に力をいれ立派な、そして見栄えのいい家並みを作っていますからなかなか比較できないのですが。ドナウ川のメインルートから離れても、鉄や銃による長い繁栄の歴史のある町、かなり前から十分に保存されたこの町を見ることが出来たのだろうと想像できます。

　ゴシック、ルネッサンス、バロック、ロココの構造物が広場の周りに続き、その中心付近にMarienkirche聖母マリア教会の塔や噴水が見えます。

Steyrシュタイア
【r222e.jpg:Stadplaz市の広場の東側。Marienkirche聖母マリア教会の塔、その手前に噴水が見える】

Steyrシュタイア
【hd88e.jpg:市の広場の西側】

●Stadtfarnkirche市教区教会

　まだ駐車時間に余裕がありそうなので、斜めに登っていく道をStadtfarnkirche市教区教会の方向に歩いてみます。15世紀の建築だという6角形の教会の塔、ステンドグラス。教会の入口はアーチ状になっていて、その壁面には古い絵や、石版、銅版の像が並べてあります。教会の外周を回ってみましたが、壁面にコウモリのような羽を持った聖人と、1918年と書かれた第一次大戦の慰霊者が書かれた碑文がありました。
★このバットマンのような聖人像、どこかで見たことがあるのですが、思い出せません。どなたか思い当たる方がありましたらお教えください。

Steyrシュタイア
【r223.jpg:Stadtfarnkirche市教区教会への道を登る】　【r228e.jpg:ステンドグラスが周囲に】

Steyrシュタイア
【r224/r225/r226.jpg:教会入口は門状の廊下で、その壁面には古い絵、石版や銅版の像が並べてある】

Steyrシュタイア
【r229e/r231/r231c.jpg:外部壁面にあるコウモリのような羽根のある聖人と、1918年と書かれているから第一次大戦の慰霊者だろう碑文がある】
★このバットマンのような聖人像、どこかで見たことがあるのですが、思い出せません。どなたか思い当たる方がありましたらお教えください。

●駐車違反に引っかかる

　そして車に戻ると・・「15:06から15：21まで15分オーバーしたので21.8eur(≒3.1千円)の駐車違反金を払え」
という張り紙がワイパーに挟んであったのです。＜周囲の車と同じように、駐車チケットを事前に「自販機にある最長の30分・0.5eur」＞を買い、フロント内に置いておいたのですが。確かに20分ほど超過していましたが・・

　周囲の車をざっと見渡しますが、紙の挟んであるのは僕たちの車だけのようです。たった５分前に監視人が来たようですが、姿は見えませんでした。21.8eurと中途半端な額は、高速道路２ヶ月分と同額です。ドイツの登録車だということで、日本で言う「県外車」のみが狙われたのかもしれません。５分前、車NO・車種までもしっかりレシートに打ち込んだその監視員は、近くのビルの陰で僕たちを見守っていたのでしょうね。
　詳細は「海外レンタカーに関すること：2006年の旅」参照。

Steyrシュタイア
【【r233.jpg:シュタイヤー：15:06から15：21まで15分オーバーしたので21.8eur(≒3.1千円)の駐車違反金を払え！！】

翌朝、宿のマダムにこのことを話しましたが、「おかわいそうに」と言う感じの口調。良くあるのでしょうか。支払い先のBank-Austria銀行が隣町のLeondingにあると言うことを聞き支払いに立ち寄りました。

　が、その銀行はなく信託銀行のような名前の銀行の窓口で払うことにします。そこの女性行員に、
「ここで指定されているBank-Austriaは国立銀行か」と聞きますが、「普通の銀行だ」とのこと。彼女も「よくある話」のような対応でしたから、市町村の収益のために、その区域に住んでいない人達への取締りは厳しいのだろうと感じました。