旅の絵本2013-612-615

Zalec Slovenia, Podpecan Farm Rooms

●スロベニア：ザレック
　　ポッドペツァンさんの農家民宿で

スロベニア第３の都市Celjeツェリェの郊外に、Zalecザレック(ジャレツ)という静かな小さな町があります。

そこの大きな農家の宿Farm Roomsに、僕たちは３泊したのです。

250年前に建てられた牛小屋/納屋の３階。
改装して１年ほどでしょう、この宿で一番いい部屋、しゃれたレンガの窓の部屋、天井の高い、快適な部屋が日本から来た僕たちを迎えてくれました。

２階は大食堂、大型バス満員のお客さんが早い昼食を食べに来たり・・

ある日は、地元の消防局の正装した30-40人程のパーティーなども開かれるのです。

そしてその床からガラス越しに見下ろせる１階には、たくさんのチーズが棚に並んでいて・・
脇の大きな窓からもチーズを作る工程が、見渡せるのです。

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そのチーズの工場と収納のある手前の部屋が・・

家の外、右の角にあるドアからも入ることのできる・・宿のお母さん経営の「ショップ」。

自家製のジャムやシロップなどと同時に、若夫婦のご主人が作った、フルーツケーキやリンゴ菓子なども陳列してあって、

さらに当然、搾りたてのミルクや、産んだばかりの卵。
そのニワトリの餌は、なんと贅沢なことに、売り物にならないと言う、ちょっといびつなチーズまでも食べているんです。

評判を聞きつけて、この宿とショップには、次々と客さんが寄って来るのです。

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毎朝食の素晴らしさも、書かないではいられません。

自家製の絶品のチーズが３種、ヨーグルトも３種、ハム２種、卵、ジャム４種、トマトなどの庭の野菜・・
ジュースも牛乳もコーヒーも紅茶も・・そしてすばらしい味のパンまで付いて・・一泊2人で80ユーロ！！！

大忙しなのに・・若い奥さんも、娘さんも、さらに子供までも総動員で・・お客さんを満足させてくれているのです。

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オヤジさんと、若いご主人と、まだ独身の息子は、裏の牛舎にいる百頭を越えるメス牛と、生まれたばかりのたくさんの子牛を育て・・ミルクを絞り、チーズを造り。

周囲の牧草を刈り取り、乾いた牧草を裏がえしたり、巻いた牧草を運んで・・

牛以外にも、番犬、その子犬、ニワトリ、ウサギ、ネコ、シカ、オオタカ・・たくさんの種類の動物たちが、この農家とその周りに住み着いて・・それらの動きを観察しているだけでも楽しいのに・・

食堂にある家族写真に一緒に写っているのは、スロベニアの大統領。表彰されて当たり前の、働き者、フレンドリーな宿の人たちに感心したのです。

帰り際　お母さんは「今が最高の季節、この刈りとって干した牧草の臭いが、この村で一番いい時なんですよ」と何気なく言うのです。
まさにそう感じる事を、言葉も十分伝わらない僕たちに教えてくれるのです。

完璧と言えるほどの、素晴らしい生き方の宿の人たちと・・
「またきっと来ますよ」と握手して、次へと向かったのです。

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＜この宿を基点にしたところ＞
・マリボル～ロブレンツァ・ナ・ポホリュウ～一周

・ツェリェ、城以外に、博物館が見所です。
　大部屋の天井の壁画。公のコレクションにはマリア・テレジアやシシーのオリジナル画像があるし・・
　1919年という第一次大戦直後に、女性一人旅で日本に1年住んだ「Alma M. Karlin/アルマ.M.カーリン」のコレクション。ここには多数の日本の物が集められていて、きっと驚くはずです。

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