タイトル | : すみれの花咲く頃 |
記事No | : 176 |
投稿日 | : 2001/06/25(Mon) 11:47:42 |
投稿者 | : * |
「すみれの花咲く頃」の原曲 投稿日 2001年6月17日(日)05時28分 投稿者 あんだんて [usrL065.starcat.ne.jp] 削除
「すみれの花咲く頃」という歌は、1930年に宝塚の白井鐵造氏が当時パリで流行して いたシャンソン Quand refleuriront les lilas blancs(白いリラがまた咲く頃) を持ち帰り、リラをすみれに置き換えて「パリ・ゼット」の一場面で使ったのが始まり だということは、よく知られています。また、もともとこの原曲はドイツ語の歌で、 Wenn der weisse Flieder wieder bluehtがパリへ入ってきたものということも、 ご存知の方は多いかもしれません。
しかしどうしたものか、このドイツ語のタイトルは「ニワトコの花咲く頃」と訳されて いることが多く(*1,*2,*3)、不思議に思っていました。リラはもくせい科、ニワトコは すいかずら科の木、全く違うものだからです。今月のウィーン便りで、ニワトコは OberdeutschでHolunderと知って、疑問が解けた感じです。FliederはNiederdeutsch ではニワトコとされているようですが、ウィーンのポピュラー作曲家フランツ・デレが 作った歌(*1,*2)であるなら、この歌のFliederはやはりリラと考える方が自然でしょう。
昨年タカラヅカがベルリン公演を行なったとき、アンコールでこの歌を歌うと、客席の 年配のドイツ人の間から、曲に合わせてドイツ語で歌う声が聞こえたそうですが(*4)、 ウィーンでこの歌のことを覚えている人たちはいるのでしょうか。
ただ、この作曲家Franz Doelleがウィーンの作曲家といえるかどうか、少し疑問も あります。ご存知の方がいらっしゃいましたら、お教え下さい。
1) 永田文夫:「世界の名曲とレコード シャンソン・カンツォーネ編」 p31 (誠文堂新光社 1967) 2) 鈴木保昭:「スミレの花の歌 ひとつの文学鑑賞」 p377 (専修大学出版局 1990) 3) 植田伸爾:「宝塚、わがタカラヅカ」 p25 (白水社 1997) 4) http://www.okada.de/ -------------- Discussion Board−掲示板−Let's Austria 情報
|